【Coachers通信】業務系SE/PG採用の”今”を数字で読む
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【Coachers通信】業務系SE/PG採用の”今”を数字で読む

Report, 2026.02.16 By 中村 尚人

「業務系SE/PGの応募がなかなか集まらない」——人事・採用ご担当者様からそんなお声をいただく機会が増えています。

今回は、doda ITエンジニア中途採用マーケットレポート(2025年12月発行)の業務系SE/PGに関するデータをもとに、最新の登録者動向・求人動向・採用成功のポイントを整理し、Coachersの考察を交えてお伝えします。

登録者動向:前3カ月比95%に減少

登録者数(2025年9〜11月)

95%▼ 減少

前3カ月(2025年6〜8月)対比

主な転職理由

スキルアップ
WLB重視

上流工程への挑戦・ワークライフバランス改善

減少の背景

登録者数の減少には複数の要因があります。半期切り替えのタイミングで現職が多忙になり転職活動を控える方、異動により転職理由が改善され活動を見送る方、そして年度後半に向けて活動を先送りしている方が一定数いると考えられます。

転職希望者の傾向

転職理由として多いのは、「上流工程や最新技術を使ったプロジェクトに携わりたい」というスキルアップ志向と、「ワークライフバランスやリモートワーク・残業時間を重視したい」という働き方改善志向です。

注目すべきは、生成AIの台頭により「エンジニアとしてこのままで大丈夫か」という不安を感じている方が増えている点です。インフラやクラウド、セキュリティの領域にもスキルを広げたいという希望が増加傾向にあります。

求人動向:前3カ月比98%に微減

求人数(2025年9〜11月)

98%▼ 微減

前3カ月(2025年6〜8月)対比

注目トレンド

内製化
× 効率化

既存システム刷新・テスト自動化ニーズ

上半期である程度の採用人数を確保できた企業が、下半期で方針を切り替え採用数を絞り始めたことが背景にあります。

求人内容のトレンドとしては、第二新卒・若手向けのポテンシャル採用と即戦力採用の二極化が進んでいます。また、既存システムの刷新や内製化の流れから、開発経験やテスト自動化など業務効率化の経験がある人材のニーズが高まっています。

希望職種と決定職種の内訳

職種 希望 決定
業務系アプリケーションエンジニア・プログラマ 53% 58%
社内情報システム(社内SE) 20% 25%
Webサービス系エンジニア・プログラマ 14% 7%
営業事務・一般事務 7%
その他(ITコンサルタント等) 6% 10%

希望と決定を比較すると、業務系アプリケーションエンジニア・プログラマは希望53%に対し決定58%と、希望以上にこの職種での入社が実現しています。一方、Webサービス系は希望14%に対して決定7%と乖離があり、業務系SE/PG市場ではこの職種への転換が難しい傾向がうかがえます。

レポートが示す採用成功のポイント

❶ 「成長」と「安定」——二極化する転職者ニーズ

上流工程への挑戦やスキルアップを求める「成長志向」層と、安定した働き方・待遇を重視して社内SEを志望する「安定志向」層に分かれています。キャリアパスの豊富さや案件選択の自由度を重視する方がいる一方で、働き方や待遇が自身の希望に沿うかを最優先にする方も一定数おり、二極化が顕著です。

❷ 「具体的な入社後イメージ」を訴求せよ

エンジニアのキャリアを考慮したアサインの仕組み、資格取得サポート、技術環境といった成長面に加え、リモートワークの頻度、フレックス制度、労働時間の管理方法、残業代の支給形態といった働き方面の情報を具体的に伝えることが応募意欲を大きく左右します。

❸ AI時代の不安に応えるメッセージ

生成AIの普及により、エンジニア自身が「市場価値を高めなければ」と感じる傾向が強まっています。自社で身につくスキルや成長機会を明確に打ち出すことが、求職者の不安に応える有効なアプローチです。

Coachersの考察

C

Coachers 採用コンサルティング

採用ブランディング・マーケティングの専門家の視点から

▶ この数字が意味すること

登録者数95%、求人数98%——数字だけ見ると「やや落ち着いた市場」に見えるかもしれません。しかし、私たちが日々の採用支援で感じているのは「選ばれる企業」と「選ばれない企業」の差が静かに広がっているという現実です。

求人数の微減は、各社が「本当に必要な人材」を厳選採用する局面に入ったことを意味します。結果として市場には条件の良い求人だけが残り、そこに応募が集中する。「出しても来ない企業」と「絞っても集まる企業」の差が開いているのが今の構造です。

レポートが示す「成長志向」と「安定志向」の二極化も見逃せません。当社のクライアント企業でも、同じ求人票に「上流に挑戦したい」方と「WLBを最優先にしたい」方が同時に応募してくるケースが増えています。この二つの層に同じ訴求をしても、どちらの心にも響きません。

加えて、生成AIの台頭がエンジニアの転職マインドに影響を与えています。「AIに仕事を奪われるのでは」という漠然とした不安が、「市場価値の高いスキルを身につけたい」という具体的な行動に変わりつつある——この変化を採用側がどう受け止めるかが、今後の採用力を左右すると考えています。

▶ 今やるべきこと

最も効果を実感しているのが、「ペルソナ別の情報設計」です。

成長志向の方には「入社1年目で携わるプロジェクト」「3年後のキャリアパス事例」「自社開発比率」を具体的に示す。安定志向の方には「リモートワーク比率(例:週3日)」「月平均残業時間(例:15時間)」「フレックス利用率」など、数字で安心感を伝える。同じ企業でも、見せ方を変えるだけで応募数が大きく変わった事例を複数経験しています。

さらに、「御社に入ればこのスキルが身につく」というメッセージは、AI時代のいま最も強い訴求力を持っています。条件面の競争で勝てなくても、自社の技術環境・学習支援制度・エンジニアの成長を本気で支援する姿勢を前面に打ち出すことで、採用市場での存在感は確実に変わります。

※ 考察はCoachersの見解です。データ出典:doda ITエンジニア中途採用マーケットレポート(2025年12月発行)

今日からできる4つのアクション

❶ 求人票を「2パターン」用意する

成長志向向け(プロジェクト事例・キャリアパス)と安定志向向け(働き方・制度の数値)で書き分けましょう。

❷ 採用ページに「数字」を入れる

リモート比率・平均残業時間・資格取得支援実績など、定量情報が求職者の信頼を獲得します。

❸ 「AI時代の安心感」を打ち出す

「この会社で身につくスキル」を明示することが、エンジニアの不安に応える差別化ポイントになります。

❹ 社員の声で「入社の決め手」を語る

エンジニアのリアルな声は「この会社で働く自分」のイメージを求職者に届ける最強のコンテンツです。


「業務系SE/PGの採用戦略を見直したい」
「求人票の訴求力を高めたい」とお考えの方へ

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データ出典:doda ITエンジニア中途採用マーケットレポート(2025年12月発行)/パーソルキャリア株式会社
※ 本記事のデータはdoda登録者・求人をもとに集計されたものです。
※ 考察部分はCoachersの見解であり、レポート発行元の見解ではありません。

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