【Coachers通信】AI時代のIT採用—— “量”から“質”へ、 9割の企業が人員計画を見直し中
BLOG

ブログ

【Coachers通信】AI時代のIT採用—— “量”から“質”へ、 9割の企業が人員計画を見直し中

Report, 2026.03.04 By 中村 尚人

✦ BLOG EDITION ─ メルマガ Vol.02 拡大版

この記事を読む前に、ひとつ試してみませんか?

私たちCoachersは、採用支援の中でよくお聞きする悩みや課題を 25問のチェックシートにまとめました。設計・集客・サイト・選考・定着の5つの軸で、今の採用活動をレーダーチャートで見える化できます。

① 設計
② 集客
③ サイト
④ 選考
⑤ 定着

所要時間は5分ほど。結果を見てからこの先を読んでいただくと、データがぐっと「自分ごと」になると思います。
(実はこのツール自体も、AIを活用して作っています。)

「生成AIでエンジニアの仕事はどう変わるのか」——これは今、採用現場で最も多く聞かれる問いです。

実は私たちCoachers自身も、日々の業務でClaude(AI)をフル活用しており、リサーチや資料作成の生産性が大幅に向上しています。この変化は採用の世界にも確実に波及しています。

今回はレバテック IT人材白書 2026のデータを軸に、AI時代のIT採用の”今”と”これから”をお伝えします。結論から言えば、AIで人が要らなくなるのではなく、「AIを使いこなせる人材」がさらに必要になる時代が来ています。

データ1:IT人材のAI活用、急拡大中

業務でAIを利用した経験があるIT人材

67.8%▲ 前年比1.5倍

利用頻度は「ほぼ毎日」34.0%、「週2〜3回」33.9%

AIで業務が効率化されたと回答

70.0%▲ 前年+15.7pt

前年54.3%から大幅に増加

Claude、ChatGPT、GitHub Copilotなど生成AIツールの業務活用が急速に普及しています。コーディング支援から要件整理、テスト自動化まで活用範囲はどんどん広がっています。

AI導入企業で人員計画の見直しを検討:93.7%

ただし内訳を見ると景色が変わります。

増員予定

68.6%

vs

減員予定

5.8%

AIの導入は人減らしではなく、「AI人材の増員」を意味しています。

データ2:米国で起きていること

一方、AI先進国の米国では、すでに明確な変化が現れています。

米国テック業界の動向

ジュニア向け求人の減少幅

−67%

CS卒の失業率

6.1%

「ジュニア採用を減らす」と回答

54%

「$90,000のジュニアを雇うか、月$10のAI Copilotを使うか」——こうした議論がすでに現実のものとなっています。優秀なシニアエンジニアがAIを駆使し、少人数で高い生産性を出す体制へのシフトが進んでいます。

注目事例:SHIFT社のAI駆動開発

S

株式会社SHIFT

「AIネイティブなSIカンパニー」を標榜

AI化した業務数

1,200以上

開発効率の向上

30〜50%

AIエージェント「Devin」と独自フレームワーク「SHIFT DQS」を組み合わせたモダナイゼーション、松尾研究所との共同によるソースコードAI解析サービスなど、AIと人間の協働を前提とした新しい開発体制を構築しています。

→ “AIで人を減らす”のではなく、”AIで一人あたりの価値を最大化する”アプローチです。

データ3:エンジニアの本音

❶ 転職先選びの最重視項目は「給与」── 3年連続1位(57.2%)

転職で年収が上がったと回答したIT人材は59.4%。年収アップが転職の大きなモチベーションになっています。

❷ “静かな退職” ── 20代IT人材の46.7%が該当

最大の理由は「成果が給与・昇進に正当に反映されないと感じるから」(43.5%)。IT人材全体でも44.5%が”静かな退職”状態にあります。

❸ 採用目標「達成困難」の企業が約3割

「目標達成が難しい見込み」18.3%、「ほぼ困難」9.7%。新たに採用チャネルを増やした企業は35.7%で、うちスカウト型媒体が47.6%と最多。”待ち”の採用から”攻め”の採用へシフトが進んでいます。

“静かな退職”はなぜ起きる?

成果を出す

評価に反映されない

モチベーション低下

静かな退職

この負のサイクルを断ち切るのは「評価制度の見直し」です。

Coachersの考察

C

Coachers 採用コンサルティング

HRブランディングの視点から

▶ この変化が意味すること

米国で起きている「ジュニア不要論」は、いずれ日本にも到来します。しかしその時間軸は、米国と日本で大きく異なります。

経済産業省は2030年に最大79万人のIT人材不足を推計していますが、これはAI普及前の2018年時点の試算です。AIで一人あたりの生産性が上がれば不足数は変わりうるものの、現時点ではDX需要の拡大ペースも極めて速く、当面は人材不足が続く構造に変わりありません。特に大手企業ほどレガシーシステムの刷新に追われており、AI適応には時間がかかる──つまりIT人材の採用ニーズはまだ続きます。

一方で、SHIFT社のようにAIを前提とした開発体制を構築する企業も出てきています。「AIを使いこなせるシニア人材」の価値は急上昇しており、同じ”エンジニア1名”の採用でも、その1名の生産性が10倍になりうる時代が始まっています。

つまり、AIは「採用を減らす」のではなく「採用の質を変える」テクノロジーです。

AI時代の採用パラダイムシフト

これまで

「何人採れるか」= 量の採用

これから

「誰を採るか」= 質の採用

▶ 今やるべきこと

この環境下で大切だと感じているのが、「量の採用」から「質の採用」へのシフトです。

まず、AIリテラシーを採用要件に組み込むこと。ClaudeやChatGPT、GitHub Copilotなど生成AIの実務活用経験がある人材は、入社直後から高い生産性を発揮します。

次に、既存社員の流出を防ぐこと。20代IT人材の46.7%が「静かな退職」状態にあり、その最大の理由は成果と報酬の不一致です。AIを活用して成果を出している社員を正当に評価する仕組みづくりも、同時に考えていきたいところです。

そして、採用の「量」ではなく「ターゲット」を絞ること。スカウト型媒体の活用やエージェント連携で、自社に本当に必要な人材にピンポイントでリーチする──これがAI時代の採用戦略の核になると考えています。

※ 考察はCoachersの見解です。データ出典元の見解ではありません。

今日からできるアクション

❶ 求人票にAI活用環境を明記する

「生成AI(Claude、Copilot等)導入済み」「AIの業務活用を推奨」など──AI活用に前向きな環境は、優秀層への訴求ポイントになります。

❷ 給与・評価制度を見直す

転職の最重視項目は「給与」が3年連続1位。”静かな退職”の最大理由も評価への不満です。既存社員の定着と採用競争力を同時に高めていきましょう。

❸ 「攻め」の採用チャネルを追加する

約3割の企業が採用目標未達。スカウト型媒体やエージェント活用で、待ちの採用から攻めの採用へシフトしていきましょう。

❹ 「AI人材」の定義を自社で整理する

「AIを使える人材」が必要──でも自社にとってそれは具体的にどんなスキル? ここを言語化できると、求人の精度がぐっと上がります。

まずは、現在地を一緒に確認するところから。

ここまで読んでいただいて、AIリテラシーを採用要件に入れる、スカウト型に切り替える、評価制度を見直す──方向性はなんとなく見えてきたかもしれません。

でも私たちが日々の採用支援で感じているのは、その前に「今どうなっているか」を整理する時間がなかなか取れない、ということです。

冒頭のチェックシート、やってみていただけましたか?

「応募から初回連絡まで何日くらいだろう」「面接の段階ごとに何を見ているんだっけ」「内定辞退の理由、ちゃんと聞けているかな」──こう聞かれると、パッと出てこない項目もあったかもしれません。

でもこれ、すごく自然なことだと思っています。採用担当の方は本当に忙しい。目の前の面接、エージェントとの連絡、現場からの「もう1人ほしい」という声、求人原稿の調整。毎日フル回転の中で、全体を俯瞰する余裕がないのは当然です。

採用は「フロー全体」でつながっています

設計
集客
サイト
選考
定着

集客を頑張っても、選考フローに詰まりがあれば成果につながりにくい。
採用サイトをリニューアルしても、求人票のメッセージとズレていたらもったいない。
どこか一箇所だけ見ても、全体像がつかみにくいんですよね。

だからこそ、私たちは思うんです。AI時代の採用を考える出発点は、最新ツールの導入でも新しい施策を試すことでもなく、今やっていることを一度棚卸ししてみることなんじゃないかと。

これは私たちCoachersが「HRブランディング」として大事にしている考え方でもあります。求人広告のご相談でも、採用サイト制作でも、RPOでも、最初にやることは同じで、まず一緒に全体を見てみる。入口が違うだけで、向き合う先は同じです。

まだチェックシートを試していない方はこちらから

5分で、設計・集客・サイト・選考・定着の5軸をレーダーチャートで確認できます。

採用活動チェックシート(無料・5分)

チェックシートの結果を見て
「ここ、気になるな」と思った項目はありましたか?

私たちCoachersは、まさにその「現在地の確認」から一緒にお手伝いしています。
6名の小さなチームなので、最初にお話を聞いた担当者がそのまま伴走します。
30分ほどお時間をいただければ、チェックシートの結果も踏まえて
「どこから手をつけるといいか」を一緒に考えられると思います。

無料相談はこちら

データ出典:レバテック IT人材白書 2026/レバテック株式会社
米国データ:IEEE Spectrum, CIO, Stack Overflow 各報道より
事例:株式会社SHIFT ニュースリリースより
※ Coachersの見解は各出典元の見解ではありません。

CONTACT

採用に関するご相談・お問い合わせはこちら

採用ブランディング、クリエイティブ制作、求人運用、RPOなど、
採用に関するあらゆるご相談を承ります。まずはお気軽にお問い合わせください。