「辞めたのは中堅でした」8割超の企業が直面する採用ブランディングの再設計
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「辞めたのは中堅でした」8割超の企業が直面する採用ブランディングの再設計

Branding, 2026.04.15 By 中村 尚人

「新人が辞めた」よりも、「あの中堅がまさか」のほうが、いまの現場ではずっと多い気がしています。

マイナビの『中途採用状況調査2026年版』では、退職者が出た企業のうち8割超で「勤続5年以上の中堅社員」の退職が発生していたそうです。痛手認識も、このゾーンの退職が最多でした。

一方で、2026年の中途採用は91.1%の企業が積極姿勢。採用と離職、両方が同時に起きているいま、「採用ブランディング」の役割はどう変わるのか。わたしたちCoachersも同じ6人の小さなチームとして、一緒に考えてみたいと思います。

中堅が辞めている。数字で見えてきた現在地

マイナビが企業の人事担当者1,500名に聞いた最新調査で、これまでと少し景色が変わる数字が出ています。人数(量)の不足よりも、経験・スキル(質)の不足が前に出てきている──これが2026年の特徴かもしれません。なかでも衝撃的なのがこの数字です。

KEY METRIC
8割超
中堅退職の発生率
退職者が出た企業での「勤続5年以上」の退職発生率
マイナビ『中途採用状況調査2026年版』より。しかも「退職の痛手認識」も、このゾーンが最多という結果でした。採用の次の主戦場は、量の穴埋めではなく中堅層の残し方になるかもしれません。

採用は9割超の企業が積極的で、欲しいのは経験者──となると、「同じ会社が出し続ける求人」が、ずっと市場に並んでいる状態になりやすいですよね。採用側にとっても候補者側にとっても、見え方が少しずつ変わってきているのが、いまの転職市場の正直なところかもしれません。

「5年目の退職」はなぜ、いま増えているのか

リクルートマネジメントソリューションズの「若手・中堅社員の組織適応に関する現状把握調査(2025)」では、3年目と5〜7年目に、離職やキャリア停滞のリスクが高まるポイントがあると指摘されています。パーソルキャリアの調査では、退職への心理的ハードルは9割が「下がった」と回答。「大転職時代」という言葉が出始めたのは、こうした背景がありそうです。

IMPACT MAP
退職心理ハードルが下がったと感じる人約90%
同僚の転職に影響を受けた人約70%
経験者採用に積極的な企業74.2%
2026年 中途採用に積極的な企業91.1%

5年以上働いてきた人は、社内で「できる仕事の全体像」が見え始めている頃。裁量や成長実感が頭打ちに感じると、外を見たくなる──これは、わたしたちCoachers自身も5期目の会社として、身につまされるテーマです。辞められてから慌てて募集をかけるのではなく、「いま居る人」にも「これから出会う人」にも伝わる会社の輪郭を、普段から整えておけるか。ここに尽きる気がしています。

よくある誤解と、調査が示す実態

「中堅の退職」については、現場で語られる印象と、実際の調査結果が食い違うことがよくあります。3つだけ、いまの数字で確かめてみました。

MYTH vs FACT
MYTH
給与を上げれば、中堅はそんなに辞めない。
FACT
退職リスクが高まるのは3年目と5〜7年目。背景にあるのは成長実感と裁量の鈍化で、給与だけではカバーしきれない領域です。
MYTH
辞めるのは、もともと辞めたかった人。
FACT
パーソルキャリア調査では、約7割が「同僚の転職」に影響を受けたと回答。迷っている人の背中を、身近な事例が押している側面があります。
MYTH
採用サイトは、一度作れば数年はもつ。
FACT
組織や役割が変われば、届けるべき言葉も変わります。半年〜1年ごとの微修正のほうが、採用と定着の両方に効くかもしれません。

「中堅に辞めてほしくない」という気持ちと、「採用で誰に来てほしいか」という問いは、実は同じ問いの裏表な気がしています。どちらも、「自社はどんな働き方と成長を提供できるのか」を言葉にするところから始まるように思います。

Coachersの視点──「採って守る」ではなく「語り続ける」

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Coachers編集部
HRブランディングの観点から

「中堅が辞めてから急いで採用する」というループに入ると、求人票の内容も、応募してくる人の期待値も、どうしてもちぐはぐになっていく気がします。短期の穴埋めを続けるうちに、会社の輪郭がぼやけてしまうこともあります。

わたしたちCoachersが大切にしているHRブランディングは、「カッコいいサイトを作ること」ではなく、「自社が何を大事にして、どんな人と仕事をしたいのかを、言葉にして一貫して伝え続けること」だと考えています。求人広告も、採用サイトも、紹介動画も、全部同じ物語の一部として扱う感覚です。

今日からできる、4つの小さな一歩

ACTIONS
STEP 01
「なぜ辞めたか」を3件だけ棚卸し
直近の退職者のうち中堅3名の退職理由を、口に出して書き出してみる。すべて把握していなくてもOK、わかる範囲で。
STEP 02
求人票を「5年目視点」で読む
入社3〜5年目の社員に、求人票と採用サイトを見てもらう。「こう書いてあるけど、実際は?」の違和感を拾うきっかけに。
STEP 03
「誰に来てほしいか」を一行で
採用要件の箇条書きとは別に、「どんな人と働きたいか」を一行の言葉に。社内の共通認識をそろえるスタート地点に。
STEP 04
採用と定着をひとつの会議で
月1回でいいので、採用と離職データを同じ場で見てみませんか。別々に語っているうちは、メッセージはなかなか揃いにくいかもしれません。
FREE DOWNLOAD
採用活動チェックシート
5領域 × 25問で、採用の盲点を5分で可視化。中小企業の人事担当者向けに、設計/集客/サイト/選考/定着の5カテゴリでまとめた自己診断シートです。わかる質問はスキップOK。気軽にどうぞ。
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Coachersは、求人広告・採用サイト・動画・紹介資料を、ひとつの物語として組み立てるHRブランディングの会社です。5期目・6人の小さなチームだからこそ、採用も定着も同じ目線で一緒に考えられます。

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