人手不足倒産が過去最多。中小企業が「選ばれる会社」へ変わる4ステップ
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人手不足倒産が過去最多。中小企業が「選ばれる会社」へ変わる4ステップ

Branding, 2026.04.29 By 中村 尚人

「応募が来ない」「即戦力以外を採るのも、ちょっと勇気がいる」「でも、辞める人は増えていく気がする」──中小企業の採用担当者として、こんな声が頭をよぎることはありませんか。

2025年度の「人手不足倒産」は過去最多の442件。フォーバルの最新調査では、中小企業の4割超が「新卒採用予定なし」と回答しています。採れないと感じる企業と、即戦力以外には慎重になる企業が、同時に増えているのが今の景色のようです。

『採るか、採らないか』だけで考えると、打ち手が見えにくくなる気がしています。今日はわたしたちCoachersも一緒に、『選ばれる会社になるための4ステップ』を、データと併せてゆっくり整理してみたいと思います。

いま、中小企業の採用で起きていること

フォーバルが2026年4月28日に発表した「2025年度第4回 中小企業経営実態調査」では、従業員50人以上の中小企業の約8割が、人手不足を「深刻な経営課題」と捉えていることがわかりました。一方で、新卒採用について4割超が「採用予定なし」。中途採用も、求めるスキルや経験の合致を慎重に見極める動きが強まっています。

並行して、東京商工リサーチの集計では、2025年度の「人手不足倒産」は442件と過去最多に。内訳は人件費高騰195件・求人難139件・従業員退職108件で、『採れない』だけでなく『辞める』『支えきれない』が、同じくらい重くのしかかっている構図が見えてきます。

KEY DATA
2025年度 人手不足倒産
442件(過去最多)
中小企業の新卒採用予定
4割超が予定なし
中途採用でのエージェント活用
33.9%
人手不足を経営課題と認識(50名以上)
約8

数字を眺めると、『採れない』を、『応募がない』だけで読み解こうとすると、たぶんピントがずれてしまうように感じます。「採用予定なし」と答える企業が多いということは、応募が来ても自社にフィットさせる手前で止まっているか、そもそも採用しない、と決めている会社が一定数いる、ということでもあります。

「採れない」を「選ばれる」に変える4ステップ

『どう打ち手を組むか』を、わたしたちCoachersでも普段話しているシンプルな順番で並べてみました。即効性のあるテクニックというより、自社の足場を整える順序のイメージです。

STAGE FLOW
STAGE 1自社の魅力を言語化する
STAGE 2ターゲットを”広げて狭める”
STAGE 3“見られ方”を整える
STAGE 4媒体・エージェントを組み合わせる

STAGE 1の「言語化」は、社員3人に「うちの一番好きなところ」を5分ずつ聞くだけでも、ずいぶん輪郭が出てきます。意外と、社長が思っている魅力と、現場で働く人が感じる魅力は、半分くらいしか重ならないことも多い気がします。

STAGE 2の「広げて狭める」は、即戦力一本ではなく、育成前提の層・キャリアチェンジ層・地元志向層など、いったん候補を広げてから自社で再現性のあるターゲットに狭める、という二段階の発想です。「採用予定なし」と決める前に、母集団の取り得る形をもう一度棚卸ししてみる時間をつくれると、選択肢が広がるかもしれません。

STAGE 3の「見られ方」は、求人票の冒頭3行・採用サイトのトップ・面接体験までを、求職者の視点でひと続きに見直す作業です。STAGE 1で言語化した魅力を、求職者が最初に触れる場所に置けているか、という確認だけでも価値があります。

STAGE 4の「組み合わせる」は、調査で33.9%の中小企業がエージェントを活用していたという数字が示唆的です。媒体・エージェント・リファラル・採用サイトを、それぞれ「母集団形成」「マッチング」「育成前提採用」のどれに効かせるかを役割で分けると、無駄打ちが減っていきます。

今日、自社で確認できる6つのこと

4ステップを進める前に、いまの自社の足場を一緒にチェックしてみませんか。会議で配るというより、採用担当者が一人で5分眺めてみる、くらいの粒度で並べてみました。

CHECKLIST
過去半年の応募者数の推移を、職種別に把握できている
求人票の冒頭3行で、自社の言葉が使えている
直近の退職者に、退職理由を「事実」としてヒアリングできている
カジュアル面談・1次面接の体験を、社内で振り返る場がある
媒体・エージェント・リファラル・採用サイトの役割が整理できている
採用予算と人件費高騰のトレードオフを、経営層と話す機会がある

6つのうち、半分くらいがチェックできていれば、たぶん土台は十分整っているように感じます。逆に、3つ以上が「うーん」になるようであれば、施策を増やす前に、ここを揃えるところから始めると、後の打ち手が効きやすくなる気がします。

C
Coachers編集部
HRブランディングの観点から

わたしたちCoachersも、6人の小さなチームで採用と向き合いながら、毎月「数字」と「物語」のあいだを行き来しています。442件という人手不足倒産の数字は、つい『採れない=即戦力が来ない』とだけ読み替えがちですが、内訳を見ると、退職108件・人件費高騰195件と、『辞める』『支えきれない』も同じくらい大きい。打ち手の入り口が、採用だけではなくなっている時代だと感じます。

HRブランディングは、大企業の話ではないとわたしたちは思っています。むしろ、応募が10人に届くか届かないかの中小企業こそ、「なぜこの会社で働くのか」を一行で語れることが効いてきます。媒体やエージェントは増幅装置で、増幅させたいメッセージそのものは、たいてい社内に眠っているもののように感じています。

『採れない』の前に、『選ばれていないとしたら、どうしてだろう』を一緒に問い直す。それがHRブランディングという考え方の入り口かもしれません。

ACTIONS
STEP 01
自社の魅力を言語化する
社員3人に「うちの一番好きなところ」を5分ずつ聞いて、共通する単語を3つ書き出してみる。
STEP 02
求人票の冒頭3行を書き直す
「業務内容」より先に、STEP 01で出てきた言葉を据えて、入口の印象を変えてみる。
STEP 03
退職者の声を1人分でも聞く
ここ半年で辞めた人がいれば、その理由を意見ではなく「事実」として記録に残す。
STEP 04
媒体・エージェントの役割を整理する
いま使っている手段が「母集団形成」「マッチング」「育成前提」のどれに効いているか分けてみる。
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