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42.5% vs 3.7%──「動かない求職者市場」で採用が成立する企業の共通点
「うちは採用に動いているのに、求職者がまったく市場に出てこない」──そんな”温度差”を、現場で感じたことはないでしょうか。
マイナビの最新調査では、2026年2月の企業の中途採用活動実施率は42.5%。一方で、20代〜50代の正社員のうち、2月に転職活動を行ったか3か月以内に活動予定の人は3.7%でした。およそ11倍のギャップです。
母集団は思うほど増えない。それでも採用は進めなければならない──。わたしたちCoachersも6人の小さなチームで同じ景色を見ています。今回はこのギャップにどう向き合うか、一緒に整理してみたいと思います。
数字でみる「11倍のギャップ」──企業の採用 vs 求職者の動き
マイナビキャリアリサーチLabが2026年3月31日に公表した「2026年2月度 中途採用・転職活動の定点調査」では、企業側と求職者側で対照的な動きが浮かびました。企業の中途採用活動は前年同月比 +3.8pt と活発化する一方、求職者の転職活動は3.7%と低位で安定しています。
この「11倍ギャップ」が意味するのは、母集団形成の難易度がじわじわ上がっているということです。企業同士は同じ少数の求職者を取り合っており、各社の採用チャネルは混雑しています。一方で求職者から見れば、メッセージが一気に増えて「どの会社も似て見える」状況になりやすい時期とも言えます。
業種別・年代別でみる、温度感の違い
「市場全体」で見ると動いていないように見えますが、業種や年代を切り分けると景色が変わります。同じ調査の業種別・年代別データを見てみると、温度差がはっきりわかります。
数字をならべるとつい「30代をスカウトしましょう」と短絡的になりがちですが、30代5.8%は”100人の30代正社員に声をかけても、いま転職活動中・予定なのは5〜6人”という現実でもあります。なお40代・50代の数値は本文では非開示で図表のみの公開ですが、全体平均が3.7%であることを踏まえると、ミドル以上は20代より低位にとどまるとみられます。動いていない大多数にどう種をまくか、が中堅層の母集団づくりの本丸かもしれません。
求職者の関心 × 企業の発信──4象限で整理する
求職者が動いていないからといって、何もしないわけにはいきません。とはいえ「とにかく媒体出稿」「とにかくスカウト」では消耗するばかり。求職者側の「関心の温度」と、自社からの「発信の強さ」を縦横に取り、いまどこに位置しているかを整理してみます。
いま自社がどの象限にいるか、感覚値でいいので置いてみるとよさそうです。「動かない市場」では、いきなり右上に飛び込むのは難しいもの。多くの中小企業にとっては、「左下→右下(仕込み)→右上(成立)」という順序で動かしていくのが現実的かもしれません。
企業の採用活動が活発な一方で、求職者は3.7%しか動いていない。この11倍ギャップは、しばらくは縮まらないかもしれません。母集団に頼った採用設計だけでは、想定どおりに人が集まらない感覚は、わたしたちCoachers自身も6人の組織で日々感じています。
こういう市場で効くのが、HRブランディングの考え方だと感じています。求人広告・採用サイト・紹介資料・面談トーク・SNSが、ばらばらに「いいことを言う」のではなく、同じ価値観・同じ言葉づかいで一貫していること。動いていない求職者が、ふと自社を思い出した瞬間に「あ、ここはこういう会社だった」と像がつながることが、3.7%の中での歩留まりを左右する気がしています。
2026年4月の今、もし採用が思うように進んでいないなら、母集団を増やす前に「自社の見え方が一貫しているか」を見直すタイミングかもしれません。マトリクスでいう「仕込みゾーン」を整えておくことが、半年後・1年後の採用力につながると、わたしたちは考えています。
今日からできる4つのアクション
- マイナビキャリアリサーチLab「2026年2月度 中途採用・転職活動の定点調査」 https://career-research.mynavi.jp/reserch/20260331_109276/
- 日本の人事部「[ニュース]2026年2月度 中途採用・転職活動の定点調査」 https://jinjibu.jp/news/detl/26199/
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