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大企業は「スキル」中小は「定着」──中途採用で問い直したい3要素
「即戦力が欲しい」。中途採用の打ち合わせで、つい口にしてしまう言葉かもしれません。でも、その”即戦力”の中身、わたしたちは本当に同じ意味で使えているでしょうか。
2026年5月、カオナビHRテクノロジー総研が中途採用担当者300人に聞いた調査では、企業規模で「重視する人材要素」がはっきり分かれていました。大企業はスキル、中小企業は定着。さらに中小企業は「成長意欲」「柔軟性」も合わせて重く見ています。
同じ「中途採用」でも、規模で求めるものは少しずつ違うのかもしれません。今日はこの調査を入り口に、中小・中堅企業の採用担当者として「自社は何を重視している/したいのか」を、一緒に問い直してみたいと思います。
調査が示した、大企業と中小企業の”重視のズレ”
調査対象は、直近1年間に1名以上の中途採用を行った企業の採用担当者300名。直近1年の中途採用人数は「1〜10名」が約5割、採用関連費は「500万円未満」が4割超と、いわゆる”等身大の中途採用”の実態を反映した結果です。
そのうえで「採用時に重視した人材要素」を聞いたところ、大企業と中小企業で見えてきたのが、次のような違いでした。
面白いのは、「スキル」と「定着」がきれいに反対側にあるわけではないという点です。大企業も定着を軽視しているわけではないし、中小企業もスキルを見ていないわけではありません。どちらにより重みを置くか、というバランスが規模によってずれている、というほうが近い読み方かもしれません。
中小・中堅企業が立ち止まりたい、3つの問い
調査の結果を「だから定着重視が正解」と一言で片づけてしまうと、自社の手触りからは少し離れてしまう気がしています。むしろ、自社の中途採用が、いまどの要素にどれくらい重みを置いているのか、一度言語化してみるのが先かもしれません。
よくある”つまずきポイント”を、Q&Aで整理してみる
実際にやろうとすると、「定着意欲ってどう見ればいいの?」「成長意欲って測れるの?」といったところで、つい止まってしまうことがある気がしています。実務寄りに2つだけ、置いておきます。
この調査で印象的だったのは、中小企業の「重視要素」が一つではなく、定着+成長意欲+柔軟性という”3つの組み合わせ”で語られていたことです。スキルのように要件化しづらい一方で、組み合わさったときに「うちで活躍する人」の像が立体的に浮かぶ要素なんだろうな、と感じています。
これは、わたしたちが普段話しているHRブランディングと地続きの話だと思っています。「うちはこういう人に来てほしい」「うちはこういう関わり方を一緒に育てたい」を社内で言語化していく作業は、そのまま採用要件の精緻化と、求人広告や採用サイトでのメッセージ設計につながっていきます。求人広告の原稿を一度見直すだけでも、定着意欲や成長意欲のフィルターは少し変わってくる気がします。
わたしたちCoachers自身も、HRブランディングベンチャーとして同じ規模感の悩みのなかにいます。スキルだけでもなく、人柄だけでもない、その間を行き来する採用基準を、組織の中で言葉にし続けること。地味ですが、長期的には一番効くテーマなのかもしれません。
- 株式会社カオナビ「中途採用において大企業は『スキル』、中小企業は『定着』を重視」(2026年5月15日プレスリリース) https://corp.kaonavi.jp/news/pr_20260515/
- カオナビHRテクノロジー総研「直近1年間の中途採用実態:企業規模によって異なる『重視する人材要素』」 https://ri.kaonavi.jp/20260515
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