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大企業65%、中小24%──AI格差2.7倍の中で採用担当ができる小さな一歩
「うちもAIで何かしないと、と思うけれど、結局、何から始めればいいんだろう」── 採用担当者の方とお話していると、こうした言葉を耳にする機会が増えました。
ラグザス株式会社が2026年4月に実施したビジネスパーソン3,000人の調査によると、AI導入率は大企業64.7%に対して中小企業は23.7%。およそ2.7倍の格差が、すでに広がっています。
この差を「うちの会社の遅れ」と感じてしまうと足がすくみそうですが、AIの進化スピードを考えると半年〜1年でじわっと差が見えてくる── そういう気配も、正直あります。とはいえ視点を採用業務に移すと、実はAIと相性のいい領域がいくつもあるんですよね。今日は「AI格差の渦中にいる採用担当の方が、明日から踏める小さな一歩」を一緒に考えてみたいと思います。
AI導入率は、大企業65%、中小企業24%
この調査は、ラグザス株式会社が2026年4月3〜6日にビジネスパーソン3,000人を対象に実施したもの。中小企業は「従業員300人以下」と定義されています。3,000人規模・大企業/中小の対比という形での比較なので、業界・規模ごとのばらつきはあるにせよ、全体トレンドの目安としては参考にできそうです。
補強として、中小企業基盤整備機構(中小機構)が2026年3月にまとめた実態調査でも、中小企業のAI導入率は20.4%(全社的+一部業務の合計)。検討中の18.6%を合わせると約4割が前向き、というデータがあります。数字に幅はあるものの、「中小企業の導入率は2割前後で大企業と差がある」という傾向は共通していると読み取れます。
中小企業の59%が「予定なし」、でも「関心はあるが進め方分からない」も11%
導入予定なし:約25%
関心はあるが進め方分からない:5%
導入予定なし:59%
関心はあるが進め方分からない:11%
注目したいのは、中小企業のうち「関心はあるけれど進め方が分からない」と答えた11%。大企業の5%と比べると2倍以上です。つまり、中小企業の中にも「やる気はある層」が一定数いるけれど、その入り口で立ち止まってしまっている── そんな構図が見えてきます。
この2.7倍の格差は、たぶん、しばらく縮まらないと感じています。AIに触っている会社は、触りながらまた次の使い方を覚えていくので、差は時間とともに少しずつ開いていく構造です。しかもAI自体の進化スピードを考えると、差が見えてくるのは半年から1年ほど── 案外早いかもしれません。次の採用シーズンで、求人原稿の量と質、スカウト返信の速度、媒体の比較スピードあたりに、じわっと現れてきそうな気がしています。あおりたいわけではなく、そういう景色も視野に入れておくと、入り口の重さがすこし軽くなるかもしれません。
その意味で、採用業務は実は始めやすい領域です。業務が比較的細かく分かれている(求人原稿、スカウト文面、書類選考、面接調整、内定者フォロー…)ので、「このタスクだけAIに任せてみる」と決めやすい。費用対効果も、まずは”月にどれくらい時間が浮いたか”という素朴な物差しから始められます。
採用担当として、最初に触れるならどこ?
「いきなりAI面接」「いきなりAIスカウト」と聞くと身構えてしまいますが、もっと手前の「下書きを手伝ってもらう」「整理を任せる」のレイヤーから始めることができます。2.7倍の格差は、ここから少しずつ縮められるのではないかと思います。
「AIに採用を任せる」ではなく、「AIで時間を作って、人にしかできない仕事に再投資する」と捉え直すと、話が前向きに動きやすい気がしています。求人広告の原稿を見直したり、現場社員の話をていねいに聞いたり── そういう時間は、本来採用担当の方が一番価値を発揮できる場面のひとつです。
HRブランディングの観点で言うと、AIで効率化したぶんを、候補者一人ひとりとの対話や面接後のフォロー、社員インタビューなど「物語をつくる工程」に回せると、会社の温度がきちんと伝わりやすくなります。AIは、その時間をつくってくれる道具だと考えています。
わたしたちCoachers自身も、お客様と話しながら「最初の一歩は、原稿の下書きや業務リスト整理で十分です」とお伝えするようにしています。AIに触らない選択を続けると、半年〜1年で、隣の会社との差が”採用の体力差”として返ってくる── そういう気もしているので、慌てる必要はないけれど、今のうちに一度触っておくと後がラクかもしれません。”関心はあるが進め方分からない”11%にあたる会社こそ、業務を一度紙に書き出してみるだけで、入り口がぐっと近くなるはずです。
今日からできる、小さな一歩
- ラグザス株式会社「【企業のAI活用格差調査】中小企業の6割が『AI導入予定なし』 大企業のAI導入率64.7%に対し、中小企業は23.7%にとどまる」(2026年4月実施/n=3,000) https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000354.000072123.html
- 独立行政法人中小企業基盤整備機構「中小企業のAI等の利活用に係る実態調査(2026年3月)」 https://www.smrj.go.jp/research_case/questionnaire/fbrion0000002pjw-att/202603_AI_point.pdf
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