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SHRM最新調査から考える、これからの採用ブランディング
「うちもそろそろAIを採用に取り入れたほうがいいのかな……」ふとそんなことが頭をよぎる瞬間、増えていませんか。ニュースを開けばAI、セミナーに出ればAI。でも実際のところ、どのくらいの企業が、どんな場面でAIを使っているのか──意外とイメージが湧かないという方も多いかもしれません。
今年1月に米国人材マネジメント協会(SHRM)が発表した「The State of AI in HR 2026」は、世界1,722名のHR担当者を対象にした大規模調査。そこから浮かび上がってきたのは、「AI導入は進んでいるけれど、まだ半数以下」というリアルな現在地でした。
一方で、CEOの67%が「AIによってエントリーレベルの採用が増える」と回答した別の調査もあります。つまり、AIは採用の”量”にも”質”にも変化を起こしはじめている。では、この変化の中で採用担当者として何を意識しておくといいのか──今日は一緒に考えてみたいと思います。
📊 AI×HR、導入の「現在地」を数字で見る
SHRMの調査によると、2026年時点でHRにAIを活用している組織は全体の半数以下。「AIが当たり前」というイメージとは少しギャップがあるかもしれません。ただし、CHROの92%は「今後さらにAIが統合される」と見ており、これからの1〜2年が大きな分岐点になりそうです。
HR分野別 AI活用率(SHRM 2026調査)
27%
21%
17%
14%
出典:SHRM「The State of AI in HR 2026」(n=1,722)
注目したいのは、リクルーティング(27%)がAI活用のトップという点。スクリーニングの自動化、求人原稿の生成支援、面接日程の調整など、採用プロセスの中でAIが最も”実用段階”に近いことがわかります。
📈 CEOの67%が「AIでエントリーレベル採用を増やす」と回答
コンサルティング企業Teneoが、年間売上10億ドル以上のグローバル企業CEO 350名と機関投資家約400名を対象に行った調査では、もう一つの重要なトレンドが見えてきました。
67%
のCEOが「AIによりエントリーレベルの雇用が増加する」と回答
58%
がシニアリーダー職の採用を増やす計画と回答
92%
のCHROがAIの業務統合拡大を予測(SHRM調査)
「AIが仕事を奪う」という話をよく耳にしますが、CEOたちの見方は少し違うようです。AIによって業務が再構成され、新しい役割やポジションが生まれる──たとえば「ディシジョン・デザイナー」「AIエクスペリエンス・オフィサー」といった職種が実際に登場しはじめているそうです。
中途採用の現場でも、「AIを活用できる人」を求めるポジションが増えてきているのではないでしょうか。求人票の書き方や、求めるスキルの表現にも変化が求められる時期かもしれません。
⚠️ 「AI活用ポリシー」が追いついていない現実
AIを導入しはじめた企業が直面するもう一つの課題が、社内ポリシーの整備。SHRMの調査では、AIポリシーを策定済みの企業のうち──
AIポリシーを策定済みの企業
54%
「ポリシーが制限的すぎる」
「現在のAIツールに依存した内容」と回答
わずか25%
のみが「ポリシーが明確で将来にも対応できる」と回答
テクノロジーの進化に合わせてルールをアップデートし続けるのは、本当に大変なことだと思います。ただ、採用の場面でAIを使っていること、そしてそのルールが整備されていることは、求職者にとって「この会社はしっかりしているな」という安心感にもつながるのではないでしょうか。
Coachersの視点
HRブランディングの観点から
AIポリシーが「追いつかない」企業が54%──この数字を見たとき、私たちCoachersが感じたのは、ルールの完成度よりも「まず手を動かし続けているかどうか」のほうが、ずっと大事なのではないかということでした。
AIは毎週のようにアップデートされます。完璧なポリシーを作ってから導入しようとすると、ポリシーが出来上がる頃にはツールが変わっている……なんてことも珍しくありません。だからこそ、「トライアンドエラーを繰り返しながら、最新の機能にアンテナを張り、業務への組み込み方を模索し続ける」。この姿勢そのものが、これからの企業の成長力を左右するのではないかと感じています。
そして面白いのは、こうした「試行錯誤を止めない文化」は、採用ブランディングにも自然とにじみ出るということです。たとえば求人広告に「AI活用推進中」と一言書くよりも、「先月はAIで議事録の自動要約を試してみて、うまくいった部分とそうでない部分があった。今はプロンプトを改良中です」──こんなリアルなエピソードのほうが、求職者の心には刺さるかもしれません。
採用サイトや採用動画でも同じことが言えます。「最先端テクノロジーを導入しています」という”完成形”のアピールではなく、「チームで手探りしながら新しいことに挑んでいる”プロセス”」を見せること。それが「この会社、一緒に成長できそうだな」という共感につながるのだと、私たちは考えています。
完璧じゃなくていい。でも、手を止めない会社は、やっぱり魅力的です。AIとの向き合い方に正解はまだ誰にもわかりませんが、試行錯誤を楽しめる空気がある職場には、自然と人が集まってくるのではないでしょうか。その「空気」を採用コンテンツとして形にするお手伝いを、一緒にさせていただければ嬉しいです。
✅ 今日からできる4つのアクション
求人票を「AI視点」で読み返す
今出している求人票に、AIやDXに関する言及はありますか?必須スキルの表現が古くなっていないか、一度チェックしてみるだけでも発見があるかもしれません。
自社の「AI活用ストーリー」を棚卸し
社内でAIを使っている場面はありませんか?チャットボット、議事録自動化、データ分析など、小さな事例でも採用コンテンツのネタになります。
採用サイトに「働く環境」の情報を追加
テクノロジー環境は、求職者が気になるポイントの一つです。使用ツールや働き方の工夫を採用サイトで紹介することで、志望度アップにつながることがあります。
「新しい職種」の採用準備を始める
AI関連の新しいポジションが必要になる可能性はありませんか?今のうちにジョブディスクリプションのたたき台を作っておくと、いざというとき慌てずに済みます。
「今の採用活動、このままで大丈夫かな?」と感じたら
AI時代の採用に対応できているか、まずはセルフチェックから始めてみませんか?
Coachersの無料チェックシートで、採用活動の「今」を可視化できます。
もう少し詳しく相談したい方は、お気軽にお問い合わせください。
出典
- SHRM「The State of AI in HR 2026 Report」(2026年1月発表、n=1,722)
- Business Insider Japan「2026年にはAIがエントリーレベルの人材採用を復活させる…最新の調査で明らかに」(Teneo CEO調査、n=350 CEO + 400投資家)
- SHRM「The State of AI in HR in 2026: 5 Critical Insights for CHROs」
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