「正社員だけ」に限界を感じたら。副業人材という選択肢を知っておく
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「正社員だけ」に限界を感じたら。副業人材という選択肢を知っておく

Branding, 2026.04.12 By 中村 尚人

“求人を出しても応募が来ない” “やっと採用できたと思ったら半年で退職”——中途採用が思うように進まないとき、つい「もっと条件を上げなきゃ」「もっと媒体を増やさなきゃ」と正社員採用の枠の中で解決策を探しがちです。

でも最近、「正社員にこだわらなくてもいいのかもしれない」と考え始めた企業が増えているようです。副業人材を活用する企業は前年比123%で拡大中。しかも活用企業の93.8%が「今後も続けたい」と回答しています。

副業人材とは、他社で正社員として働きながら、自分の専門スキルを活かして別の企業の業務を担う人たちのこと。フルタイムで雇用するのではなく、必要なスキルを必要な分だけ借りる、という考え方です。

今日は、中小企業の採用担当者の方に向けて、副業人材という選択肢の「いま」と「はじめ方」を一緒に整理してみたいと思います。

副業人材の活用、どこまで広がっている?

KEY DATA
副業を容認する企業
60.9%
パーソル総合研究所 2023
副業人材の活用企業
123% 前年比
HRプロ 2023
「今後も活用したい」
93.8%
副業活用企業の継続意向
活用する理由 TOP 3
専門スキルの獲得50.6%
プロジェクト推進の加速48.2%
人手不足の解消46.5%
経団連調査:副業容認の推移
2021年38.2%
2023年53.1%
今後含む70.5%

注目したいのは、活用理由のトップが「人手不足の解消」から「専門スキルの獲得」にシフトしていること。最初は”足りないから借りる”だったのが、”社内にない知見を取り込む”という前向きな理由に変わりつつあるようです。

正社員採用と副業人材、何がどう違う?

「副業人材って要はアルバイトの延長?」と思われるかもしれませんが、実はかなり性質が異なります。下の比較表で、正社員採用と副業人材活用の違いを整理してみました。

COMPARISON
正社員採用
副業人材活用
契約形態
雇用契約(フルタイム)
業務委託契約(成果 or 時間)
採用リードタイム
1〜3ヶ月が目安
最短1〜2週間で稼働可能
コスト構造
給与+社会保険+福利厚生
委託報酬のみ
スキルの幅
育成で広げる(時間がかかる)
即戦力の専門スキルを借りる
柔軟性
長期の固定リソース
プロジェクト単位で増減可

どちらが良い・悪いということではなく、「この業務にはどちらが合っている?」という目で見てみると、意外な気づきがあるかもしれません。たとえば、採用サイトのリニューアルやSNS運用、マーケティング施策の立ち上げなど、専門性が高くて一時的に力が必要な業務は、副業人材と相性が良いケースが多いようです。

はじめての副業人材、受け入れの流れ

「興味はあるけど、何から始めればいいか分からない」という方のために、受け入れまでの基本的な流れを4つのステップにまとめてみました。

ADOPTION FLOW
STEP 1
業務の棚卸し
「社内でやる業務」と「外の専門家に任せたい業務」を仕分ける
STEP 2
要件と期間を決める
必要なスキル、稼働時間、期間、報酬の目安を明確にする
STEP 3
マッチングと契約
プラットフォームや紹介を活用し、業務委託契約を締結する
STEP 4
オンボーディング
社内の情報共有とコミュニケーション設計で”チームの一員”にする
フリーランス新法(2024年11月施行)に基づき、契約条件の明示や60日以内の報酬支払いが必要です

押さえておきたい3つのポイント

ARTICLE HIGHLIGHTS
01
活用理由が「人手不足」から「専門スキル獲得」へシフト
2022年以降に副業人材を活用し始めた企業では、「専門スキルの獲得」が最多理由(50.6%)に。単なる人数合わせではなく、社内にないケイパビリティを戦略的に取り込む動きが広がっています。
02
フリーランス新法で「受け入れ側の責任」が明確に
2024年11月施行のフリーランス新法により、契約条件の書面明示や報酬の60日以内支払いが義務化されました。法令に沿った体制づくりが、信頼できる副業人材と出会うための前提になっています。
03
副業人材は「外の風」を社内に吹き込む存在
中小企業庁の事例集では、副業人材の参画によって社内メンバーのモチベーション向上や新しいアイデアの創出につながったケースが報告されています。スキルだけでなく、異なる視点の持ち込みも大きな価値です。

Coachersの考察 ── 副業人材に「選ばれる企業」になるために

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Coachers編集部
HRブランディングの観点から

副業人材を「受け入れる」と聞くと、企業側が選ぶ立場のように感じるかもしれません。でも実際は、優秀な副業人材ほど案件を選んでいます。本業がある分、報酬だけで動く方は少なく、「この仕事に関わる意味があるか」「この会社のミッションに共感できるか」で判断されることが多いようです。

つまり、副業人材の活用を成功させるには、自社が「何のために、どんな未来を目指しているのか」をきちんと言葉にしておくことが大切になります。これはまさにHRブランディングの領域です。

わたしたちCoachersも少数精鋭のチームですが、だからこそ外部の専門家の力を借りる場面があります。そのとき「うちはこういう想いで採用支援をしています」と伝えられるかどうかで、来てくれる方の質もコミットも変わると感じています。採用の枠を広げるタイミングだからこそ、自社の”芯”を見つめ直してみる良い機会かもしれません。

副業人材の活用を始めるための4つのアクション

ACTIONS
STEP 01
「外注できそうな業務」をリストアップする
採用広報、SNS運用、動画制作、データ分析など、「社内に専門家がいないけど、やりたかったこと」を3つほど書き出してみましょう。
STEP 02
副業マッチングサービスをのぞいてみる
Workship、lotsful、クラウドワークス テックなど、副業人材に特化したプラットフォームがあります。まずは「どんな人がいるのか」を眺めるだけでもイメージが湧きます。
STEP 03
「うちで働く意味」を言語化する
副業人材にも響く募集文を作るために、「自社のミッション」「このプロジェクトで実現したいこと」を2〜3行でまとめてみましょう。採用ブランディングの第一歩にもなります。
STEP 04
フリーランス新法のチェックリストを確認する
契約条件の書面明示、60日以内の報酬支払い、契約解除の30日前予告(6ヶ月以上の場合)など、法令で定められたポイントを押さえておくと安心です。

まずは”自社の現在地”を確認してみませんか

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採用活動チェックシート
副業人材の活用を考える前に、まず自社の採用全体を点検してみませんか。5領域 × 25問で、採用の盲点を5分で可視化。中小企業の人事担当者向けに、設計/集客/サイト/選考/定着の5カテゴリでまとめた自己診断シートです。わかる質問はスキップOK。気軽にどうぞ。
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