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“魅力が伝わっているか”で決まる──二極化する2026年の採用力
「うちは良い会社だと思うんですが、なぜか応募が集まらないんです」── 採用のご相談をいただく中で、いちばんよく聞くお話かもしれません。
主要人材コンサルティング会社のアンケートでは、2026年に中途採用を「増加・やや増加」と答えた企業が8割超。一方で、企業間の採用難易度は大きく二極化しているそうです。
その差はどこで生まれているのか。「採用力は”魅力があるか”ではなく”魅力が伝わっているか”で決まる」── この一言に、ヒントがあるように感じています。一緒に考えてみたいと思います。
2026年、中途採用はどう動いているか
まずは、全体の温度感を数字で押さえておきたいと思います。日本人材ニュースが人材コンサルティング会社の事業責任者を対象に実施したアンケート調査の結果です。
中途採用の需要は依然として高い一方、新卒採用は5年ぶりに「増加」の声が半数を割り込みました。新卒で採って育てるモデルから、中途で即戦力を獲りにいくモデルへ── そんな重心の移動が、数字にもあらわれているのかもしれません。
ただ、この「中途で獲りにいく」ことが、いま急速にむずかしくなっているのも事実です。調査では企業間の採用力格差が拡大しており、「企業が選ぶ」から「人が選ぶ」時代への転換が進んでいると指摘されています。
AIが変えた、求める人材像と”下積み”
もうひとつ、この調査が示しているのは、AI導入によって人材要件そのものが書き換わっているという点です。複数のコンサルティング会社の幹部が、こう口を揃えます。
採用担当者の視点からみると、ここには見逃せない変化が潜んでいる気がしています。これまで若手を採って育てるときに頼ってきた「下積みの仕事」── 資料作成、議事録、一次リサーチ、簡単な分析── そのかなりの部分が、もうAIで巻けるようになってきました。
つまり、入り口としての仕事が消えていくということでもあります。採用と育成の設計が、これまでのままでは回らなくなってきている。そんな感覚をお持ちの方も多いのではないでしょうか。
二極化を分けているのは、”伝わっているか”
では、採用力の二極化は、何によって生まれているのか。調査のコメントの中で、個人的にもっとも印象に残ったのが次の一文でした。
求人票だけ、スカウトメールだけ、説明会だけ── どれかひとつの接点だけで魅力が伝わる時代ではなくなった、ということなのだと思います。候補者の手元には、採用ページ、社員インタビュー、SNS、口コミサイト、面接官の一言、選考後のフォロー…と、いくつもの接点が並んでいます。そのすべてが同じ方向を向いていると、「この会社、いいかも」という体温のあがり方になる。どこかでちぐはぐだと、冷めてしまう。
調査でも、採用に成功している企業の共通点として、「母集団形成ではなく中長期のターゲット設定」「ペルソナ化」「採用から育成・定着までの一貫設計」「採用広報力の強化」が挙げられています。これらは言い換えると、“伝わる仕組み”を設計できているかということに近い気がしています。
わたしたちCoachers自身も、採用のご支援をしていて強く感じるのが、「良い会社であること」と「良い会社だと伝わること」は、ぜんぜん別のスキルだということです。前者は歴史と営みの結果で、後者は設計と言語化の結果。そして、多くの会社は前者を持っていても、後者の時間が取れていないだけ、なのですよね。
わたしたちが提唱しているHRブランディングは、この”伝わり方”の一貫性を設計することです。求人広告も、採用サイトも、動画も、紹介資料も、ぜんぶ別々のつくり手に発注すると、メッセージがちぐはぐになって、候補者の温度が上がりにくい。ひとつの物語として設計することが、質の時代の採用には効いてくると感じています。
わたしたちも小さなチームで、採用に割ける時間が潤沢にあるわけではありません。だからこそ、「どの接点で、何を、どう伝えるか」を最初に設計しておくことが、あとの負荷を大きく減らしてくれる実感があります。一緒に考えていけたら嬉しいです。
今日からできること
- 日本人材ニュースONLINE「AI活用の本格化で人材要件の見直し進む【主要人材コンサルティング会社アンケート『2026年 人材需要と採用の課題』】」 https://jinzainews.net/26811303/
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