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87%が「効いた」と答えたリファラル採用──広げきれない理由と、4ステップの始め方
「うちの規模で使える採用手法って、もう出尽くしている気がして……」── そんな声を、最近よく耳にします。
けれどHR総研のキャリア採用調査をのぞくと、ちょっと意外な数字が並んでいました。中小企業の87%が「成果が出ている」と答えた採用手法があるのに、実際に使えているのは35%だけ。差し引き5割超の企業が、効くと知ってはいるけれど、まだ動けていないということになります。
その手法とは、リファラル採用(社員紹介)です。なぜ中小企業ほど効くのか、なぜ広がりきらないのか。今日は、Coachers自身の小さな現場感も交えながら、一緒にひもといてみたいと思います。
中小企業ほど「効いている」のに、使われていない
HR総研の調査では、中途採用で活用している手法のうち「リファラル採用」を成果のあった手法として挙げた企業が、全体で81%、そのうち中小企業に限ると87%に達しました。一方で、実際に導入しているのは大企業で52%、中小企業では35%。「効いた」と答える率が高いのに、使っている率は低い──このねじれが、中小企業の採用にとって一番もったいないポイントかもしれません。
理由はシンプルで、中小企業のリファラル採用は「採用コスト」と「ミスマッチ」の両方に同時に効きやすいからです。紹介経由の入社は、社員自身が会社の空気を語ったうえで来てくれるので、入社後のギャップが起きにくい。コスト面でも、紹介報酬の相場は正社員一人あたり10〜30万円程度と、人材紹介手数料(年収の30〜35%)の何分の一かに収まります。
大企業のリファラルと、中小企業のリファラルは違う
「リファラル採用」と一括りにされがちですが、規模によって運用の前提がまったく変わります。大企業のリファラルは制度設計と運用ツールが主役。一方、中小企業では制度よりも「経営者の本気度」と「社員の納得感」のほうが、はるかに効くと言われています。
「制度を作ってから動かそう」と考えると、たいてい止まります。実は中小企業のリファラルは、小さく始めて、走りながら整えるほうが結果的に早いケースが多いんです。次の4ステップは、Coachersがクライアントとよくたどっている始め方です。
小さく始める、リファラル採用の4ステップ
特に効くのがSTAGE 2です。社員アンケートやSlack告知ではなく、社長や役員が「あなたが信頼できる人を、紹介してほしい」と一人ずつ話しかける。これだけで、紹介の発生確率はかなり変わります。逆にここを飛ばして「紹介したらインセンティブ◯万円」のチラシだけ貼ると、動かないことが多いです。
そしてSTAGE 4を忘れがちです。紹介してくれた社員に「会ってみたよ」「ご縁にはならなかったけれど、こういう理由だった」と必ず返す。紹介は信頼で動くので、結果よりも「ちゃんと向き合ってくれた」という体験のほうが、次の紹介を呼びます。
よくある「進めにくい」をほどいてみる
「制度がないから動けない」と感じている会社さんはとても多い印象があります。けれどリファラル採用に関しては、制度より先に「語れる言葉」と「経営者の手間」のほうが、ずっと効く気がしています。
求人広告や採用サイトをつくる仕事の根っこにはいつも、「自社のことを社員自身が語れるか」という問いがあります。これはHRブランディングそのもので、紹介してもらうときの一言が出てくるかどうかは、ふだん社員が会社をどう語っているかの延長線上にあるのだと思います。
なので、リファラルに踏み出すかを考えるとき、最初に整えたいのは制度ではなく「うちはどんな会社で、どんな人と働きたいか」の言語化です。求人広告も、採用サイトも、社内向けの言葉も、ここから先は地続きでつながっていきます。
- HR総研「キャリア採用に関する調査」結果報告(HRプロ) https://www.hrpro.co.jp/research_detail.php?r_no=223
- マイナビキャリアリサーチLab「中途採用状況調査2026年版」 https://career-research.mynavi.jp/reserch/20260327_109053/
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