求人広告-14.2%でもIT+23%。3月データに見る職種別の二層構造
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求人広告-14.2%でもIT+23%。3月データに見る職種別の二層構造

Branding, 2026.05.02 By 中村 尚人

「広告は出しているのに、なんだか前ほど反応が来ない」──そんな感覚、最近ありませんか。

全国求人情報協会が発表した2026年3月の求人広告掲載件数は、前年同月比-14.2%。一方で、IT技術者の前月比は+23.0%と大きく伸びています。「全体は縮んでいるのに、特定の職種は逆に増えている」──同じ求人広告という箱の中で、二層に分かれていく動きが進んでいます。

わたしたちCoachersも採用広告を作る仕事をしているなかで、「同じ媒体・同じ予算でも、職種で結果がここまで変わるのか」と感じる場面が増えています。今日はこの3月のデータから、いまの求人広告で何が起きているのかを一緒に見てみたいと思います。

全体は-14.2%、でも全部の職種が同じ動きではない

2026年3月の新求人広告掲載件数は2,360,963件。前月比では+4.4%とプラスですが、前年同月比では-14.2%とマイナスが続いています。広告マーケット全体としては縮小トレンドのなかにある、というのが大きな絵です。

ただ、職種別に見ると景色がずいぶん違います。前月比で21職種中11職種が増加し、特に専門(IT技術者)は+23.0%と突出して伸びました。「広告全体は減っている」「でもIT人材の求人広告はむしろ増えている」──この二つが同時に起きているのが、いまの3月の市場です。

KEY DATA
求人広告掲載件数(2026年3月)
236.0万件
全体・前年同月比
-14.2%
IT技術者・前月比
+23.0%

採用担当の側から見ると、この数字は「求人広告の効き」がそのまま二層に分かれていく流れと重なります。需要が強い職種では媒体への集中度が高まり、相対的に競争が激しくなる。一方で、マーケット全体では縮んでいるので、求人広告に頼り切るだけでは応募が来ない領域も広がる。同じ「広告を出す」でも、いま自社が攻めている職種がどちらの層にいるのかで、求められる打ち手が変わってきます。

伸びている職種・減っている職種、どこで何が起きているか

前月比の動きを職種別に並べると、増加と減少のコントラストがはっきりします。「全体平均で語っても見えない世界」が、ここに広がっています。

IMPACT MAP
専門(IT技術者) 前月比+23.0%
サービス(給仕) 前月比+6.3%
全体 前月比+4.4%
専門(医療・福祉) 前月比-4.9%
専門(技術者・研究者) 前月比-6.6%

伸びているのはIT技術者と、外食・接客といったサービス職。いずれも採用市場のなかで「以前から人が足りない」と言われ続けている領域です。一方で、医療・福祉や技術者・研究者は前月比でマイナス。市場全体が縮みつつ、すでに競争が激しい職種に媒体が集中していく構図になりつつあります。

中小企業の側から見ると、「同じ予算で同じ媒体に出しても、職種ごとに反応が大きく変わる」可能性が高まっています。「数字を媒体平均で見て一喜一憂する」のではなく、自社が募集している職種が市場のどの層に乗っているのかを把握しておくことが、これまで以上に大切になっているのかもしれません。

求人広告は「設計と組み合わせ」の時代に

よくある質問を、自分たちが普段相談を受ける視点で並べてみます。

FAQ
Q
求人広告全体が前年比-14.2%なのは、媒体の力が落ちたということ?
A
一概には言えないかもしれません。前月比+4.4%と短期的にはむしろ動きが戻っている面もあり、職種・地域ごとに見るとプラスの領域もしっかりあります。媒体そのものの善し悪しよりも、自社の募集職種・エリア・条件と、媒体の得意領域とのフィットを見直す機会としたいところです。
Q
伸びている職種(IT等)は、ますます広告に頼った方がいいですか?
A
伸びている職種ほど媒体内の競合が多くなります。同じ広告枠の中で「自社のここを選ぶ理由」が伝わる原稿づくりと、ダイレクトリクルーティングや採用サイト・SNSなど他チャネルとの組み合わせを併走させる方が、結果的に費用対効果が安定しやすい印象です。
Q
減っている職種を募集する場合、求人広告は意味が薄い?
A
減っているのは「マーケット全体の出稿量」であって、応募者がいなくなったわけではないと感じています。母集団は減っていない場合も多いので、「この媒体に出せば届く」前提から、「どの媒体・どんな見せ方なら、いまの応募者にちゃんと届くか」へ設計を組み直すのが現実的な打ち手になりそうです。
C
Coachers編集部
HRブランディングの観点から

求人広告の出稿件数が前年同月比-14.2%という数字を見ると、つい「媒体の力が落ちている」「広告は効かなくなった」と一括りにして話したくなります。でも、IT技術者+23.0%や給仕+6.3%のように、伸びている職種があるのも事実です。マクロの数字とミクロの体感は、いまかなりズレが出やすい時期に入っているのかもしれません。

わたしたちCoachersも、求人広告制作と採用サイト・採用動画の制作を両軸でやっていて、最近強く感じるのは「求人広告”だけ”で完結する採用は減ってきた」ということです。広告で目を引いた応募者の半分以上は、社名検索→採用サイト→SNS→口コミと、複数の入口を行き来して意思決定をしています。広告の役割は「最初の発見」、採用サイトや動画の役割は「決め手」、と整理しておくと打ち手が散らばりにくいと感じています。これがHRブランディングを意識した設計の出発点です。

「自社の募集職種は伸びている層なのか、縮んでいる層なのか」「広告で届く層は誰で、届かない層には何で補うのか」──この二つの問いを並べてみるだけでも、来期の採用予算の置き方は少し見えてきます。完璧な答えはなくても、6人の小さなチームのわたしたちと一緒に、まずは現状把握から始めてみませんか。

ACTIONS
STEP 01
自社の募集職種を「伸びている/縮んでいる」で仕分け
3月のデータをベースに、自社の募集職種が前月比でプラス層・マイナス層のどちらに属するかをざっくり整理してみる。
STEP 02
直近3ヶ月の応募経路を見直す
求人広告経由・採用サイト経由・紹介経由の比率を出し、「広告以外で何人来ているか」を数字で押さえる。
STEP 03
広告原稿の「選ばれる理由」を1行追加
同じ媒体の競合と並んだとき、自社が選ばれる理由を1行で書き足す。仕事内容より先に「自社らしさ」が来る順番を試してみる。
STEP 04
採用サイト・動画との役割分担を1枚に書く
広告=発見、サイト=理解、動画=共感、面接=確信、のように媒体ごとの役割を1枚に整理しておくと、社内の合意形成がぐっと楽になる。
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採用活動チェックシート
5領域 × 25問で、採用の盲点を5分で可視化。中小企業の人事担当者向けに、設計/集客/サイト/選考/定着の5カテゴリでまとめた自己診断シートです。わかる質問はスキップOK。気軽にどうぞ。
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「広告だけじゃ届かない」と感じたら、設計から一緒に整え直しませんか。
Coachersは6名のHRブランディングベンチャー。求人広告制作・採用サイト・採用動画・紹介資料、そしてRPOまで、自社の募集職種が市場のどの層にいるかを踏まえて、媒体と打ち手の組み合わせを設計します。「広告だけ強化しても応募が増えない」と感じている方こそ、一度ご相談ください。

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