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中堅が採れない55%──89%が直面「スキルギャップ」の処方箋
「中堅クラスがほしいのに、なかなか採れない」──そんな声を、最近よく聞く気がしています。
ヘイズ・ジャパンが2026年5月1日に発表した調査では、日本企業の89%が過去1年間にスキル不足を経験し、最も採用が難しいポジションとして中堅層を挙げた企業が55%にのぼりました。求人を出しても集まらない、という体感に裏付けが出てきた格好です。
わたしたちCoachersも小さなチームなので、即戦力の中堅一人が抜けるインパクトは重々わかります。今日は、この調査を起点に「中堅が採れない時代」に何ができるかを、一緒に考えてみたいと思います。
89%が「スキル不足」を経験──体感ではなく、もう数字
この89%という数字は、規模や業界に関わらず多くの企業が同じ壁に当たっていることを示しています。求人原稿を書き直しても、媒体を増やしても応募が来ない──そう感じているのは決して自社だけではない、という前提から始めるのが現実的かもしれません。
そして、最も採用が難しいポジションとして挙がったのが中堅層(55%)。マネージャー・ディレクター層(48%)、経営層(16%)を上回る最大の採用課題になっています。新卒や若手より、現場を回す中堅人材を確保する方が難しい、という反転が起きているわけです。
求められているのは資格より「ヒューマンスキル」
企業が今、最も求めているソフトスキルの首位は「コミュニケーション力・対人スキル」(48%)。専門知識や資格ではなく、関係者を巻き込みながら仕事を前に進める力が、いちばん不足していると感じられているわけです。
そして注目したいのが、スキル不足の最大要因が「研修・能力開発の不足」(41%)として挙げられていること。「他社との獲得競争」(40%)や「報酬水準」(30%)を上回り、社内で育てきれていないことがいちばんの原因と認識されています。これは「採用」だけで解こうとすると行き詰まる、という大事なヒントかもしれません。
採用意欲は60%へ拡大、AIは「使う人」と「支える組織」のギャップ
採用意欲は前年から大きく伸び、人員増を予定する採用担当者は60%。一方で、現場ではAIが先に走り出していて、74%の働き手がすでにAIを業務で使っているのに、研修・サポートを提供する企業は32%にとどまっています。
この「個人がAIを使い始めているが、組織はまだ支えきれていない」という状態は、求職者から見るとどう映るでしょうか。最新ツールを使いこなしたい人ほど、「ここでは学べる環境が整っているか」を入社前にシビアに見ています。育成の見える化が、そのまま採用力に直結する局面に入りつつあるのかもしれません。
「中堅が採れない」「スキルが足りない」という声は、求人原稿の言葉を変えるだけでは追いつかなくなってきている気がします。研修・能力開発の不足が最大要因だと企業自身が認めている以上、応募してくれる人は「ここに入ったら、どんなスキルがどう伸びるのか」を相当慎重に見ているはずです。
わたしたちCoachersは、求人広告も採用サイトも、紹介資料も「単なる採用ツール」ではなく、HRブランディングの一部だと考えています。何を任せ、どう育て、どんなキャリアを描けるのか。中堅人材ほど、そこに納得しないと動きません。
特別な研修制度がない会社でも、「先輩がどう成長してきたか」「3年でどんな景色が見えるか」を一次情報で語れるだけで、訴求力は大きく変わります。等身大で語れる素材を一緒に発掘するところから、伴走させていただけたら嬉しいです。
今日からできるアクション
- ヘイズ・スペシャリスト・リクルートメント・ジャパン「日本の採用市場で中堅層人材不足が深刻化 ― スキルギャップ解消に向け、企業の採用意欲が拡大 ―」(2026年5月1日) https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000364.000008738.html
- ヘイズ・ジャパン『2026年ヘイズ アジア給与ガイド』 https://www.hays.co.jp/
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