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正社員の4割超が必要最小限の仕事だけをこなす “静かな退職” 、20代は半数
マイナビが2026年4月に発表した「正社員の静かな退職に関する調査2026年」によると、正社員の4割超が”静かな退職”の状態にあり、しかも73.7%が「今後も続けたい」と答えています。
20代では実施率が50.5%と過半数にのぼり、もう「ごく一部の特殊な現象」とは言えない規模になってきました。気になるのは、その状態を選んだ人の多くが「組織側の働きかけでは戻らない」と感じている点です。
この数字、入社後の話に見えて、実は採用段階の設計とも地続きなのかもしれません。わたしたちCoachersも、求人や採用サイトの仕事を通じて、この問いを一緒に考えてみたいと感じています。
「ずっと続けたい」が7割超──まず数字を見つめてみる
「静かな退職(Quiet Quitting)」とは、会社を辞めるわけではないけれど、必要最小限の仕事だけをこなし、それ以上の貢献や成長は意識的に手放す状態のことを指します。マイナビの最新調査では、正社員の4割超がこの状態にあり、前年から+2.2ポイント増えていることが分かりました。
注目したいのは、「続けたい」と答えた人が7割を超えている点です。「今は仕方なくそうしているだけで、いずれ前のようにがんばりたい」と感じている人は、思ったよりも少ない。つまり、本人なりに納得して選んだ働き方になっている可能性が高い、ということかもしれません。
20代の50.5%、全年代で4割超──年齢で片づかない現実
年代別では、最も高いのが20代の50.5%。続いて30代49.1%、50代46.7%、40代42.3%と、すべての年代で4割を超えました。「若い世代の特徴」として語られがちな言葉ですが、データを見ると、ベテラン層も含めて世代横断の現象になっていることが分かります。
採用担当者の立場で考えると、これから入ってくる人材、いま社内にいる人材、どちらにも”静かな退職”の選択肢が常に隣にある、という前提に立つ必要が出てきたのかもしれません。「うちは社員の関係性がいいから大丈夫」では、もう説明しきれない領域に入ってきていると感じます。
「やる気がない」では説明できない──きっかけは4タイプに分かれる
マイナビの調査では、静かな退職に至るきっかけを4タイプに分類しています。最多の「D 無関心タイプ(20.6%)」は、業務にも会社にも特に強い思いはなく、淡々と過ごすうちにこの状態になっていく層です。次に多いのが「C 損得重視」「B 評価不満」「A 不一致」で、どのタイプも2割弱と、特定の要因が突出しているわけではありません。
タイプがばらけているということは、「これさえやれば防げる」という一発の打ち手はないということでもあります。一方で、4タイプいずれも「入社時点〜入社後の最初の数ヶ月で受け取った情報・体験」と無関係ではないように見えます。そこに採用担当者が関わる余地が、思ったよりあるのかもしれません。
「静かな退職」と聞くと、入社後のマネジメントや評価制度の話に見えがちです。ただ、わたしたちCoachersも採用ブランディングを生業にしていて感じるのは、入社後の物語は、求人原稿を読んだ瞬間にすでに始まっている、ということです。
求人広告で「成長できる環境」と書きながら、実際に入ると裁量も成長機会も限られていた──そんな小さなズレが積み重なると、「D 無関心タイプ」や「A 不一致タイプ」に直結していきます。HRブランディングの本来の役割は、”良く見せる”ことではなく、入社後の現実とずれない期待値を、入口の段階で正直に整えておくことだと感じています。
採用サイトや求人原稿の情報設計を見直すだけでも、「入社時に約束したこと/しなかったこと」の整理は前に進みます。静かな退職の予防は、入社後の施策だけでなく、入口の言葉選びから始められるテーマだと、わたしたちは捉えています。
今日からできるアクション
- マイナビキャリアリサーチLab「正社員の静かな退職に関する調査2026年(2025年実績)」 https://career-research.mynavi.jp/reserch/20260413_109736/
- 株式会社マイナビ プレスリリース「正社員の静かな退職に関する調査2026年(2025年実績)を発表」 https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000002396.000002955.html
- 日本経済新聞「会社員の4割超が「静かな退職」、20代は半数 マイナビ調べ」 https://www.nikkei.com/article/DGXZQOUC137JA0T10C26A4000000/
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