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管理職になりたい人17%・20代男性は53.8歳まで──若手の働く年齢観が縮んだ意味
「管理職になりたい」と答えた正社員は17%。パーソル総合研究所が2018年から続けている定点調査で、過去最低を更新したという発表がありました。
同じ調査の中で、20代男性正社員が「人生で何歳まで働きたいか」と聞かれて答えた平均は53.8歳。前年から6.4歳も縮みました。1年でこれだけ動く数字は、なかなか目にしません。
役職に上がりたい人が減り、長く働きたい人も減っている。この変化は、わたしたちが求人原稿や採用サイトで描いている「キャリア像」と、どれくらいずれているのか。一緒に考えてみたいと思います。
管理職になりたい人は、過去最低の17%
パーソル総研は、2026年2〜3月に全国の15〜69歳の就労者1万人にネットで調査した結果を発表しました。「現在の勤務先で管理職になりたいか」という問いに「はい」と答えた正社員の割合が、ついに17%まで下がっています。
数字だけ見ると「ふーん」で終わってしまうのですが、立ち止まって考えると、これは10人に1〜2人しか管理職を志望していないということです。採用要件で「将来は管理職候補として」と書いている求人を、実は8〜9割の人は「自分のことではない」と感じながら読んでいるのかもしれません。
20代男性は「53.8歳まで」──1年で6.4歳縮んだ
「人生で何歳まで働きたいか」という問い。20代男性正社員の平均は53.8歳で、前年から6.4歳も短くなりました。50代前半でリタイアしたい、と答えた20代が増えているということです。
同時に、勤務先以外での学習や自己啓発を「とくに何もしていない」と答えた人は54%。これも2018年以降で最も高い数字です。「上を目指す」「学び続ける」という従来の働き方の前提が、静かに崩れてきているのを感じます。
パーソル総研の研究員は、これらの動きを「自分らしい働き方やウェルビーイングを模索する価値観へのシフト」と分析しています。誰かが悪いというより、価値観のグラデーションが変わったのだろう、と読み解いています。
採用ターゲットへの「ありがちな前提」を、問い直してみる
いずれも、求人原稿や採用サイトで使い慣れた表現です。わたしたち自身も、「成長」「キャリアアップ」「長期就業」という言葉に、つい寄りかかってきた気がしています。
ただ、応募者の頭の中の前提が変わっているのなら、こちらが渡す「言葉」も少しずつ更新していく必要がありそうです。
「管理職になりたい人が17%」「20代男性は53.8歳まで」という数字は、人材のやる気が下がった話ではなくて、働く人が自分の人生のスケールを描き直している話なのだと感じています。会社に預ける時間や役職をベースに人生設計を組むのではなく、自分のウェルビーイングを起点に逆算する。そのほうが自然で、健全なのかもしれません。
採用の現場としては、この変化を否定したり「最近の若手は」と語ったりするより、自社の魅力をどう書き換えるかを考えたほうが前に進めそうです。HRブランディングの出発点は、「誰に・何を・どう伝えるか」を点検することにあります。「うちの会社で働くと、人生のどの時間にどんな手触りが生まれるのか」を、役職や年数ではない言葉で書き直してみる。求人広告の原稿を見直すだけでも、印象はずいぶん変わります。
わたしたちCoachers自身もベンチャーとして、こうした流れの中でも、本気で意欲を持って一緒に挑んでくれる仲間をいまも探し続けている立場です。だからこそ、「役職」「成長」「長く」が以前のようには響かない時代だからといって、ターゲットを広げて万人受けに振るのは違うと感じています。数は少なくても、自分たちの考え方や向かっている方向に共鳴してくれる人へ深く届く言葉を、引き続き模索していきたいと思っています。
今日からできる、3つの問い直し
- 日本経済新聞「『管理職になりたい社員』過去最低の17% パーソル総研調べ」 https://www.nikkei.com/article/DGXZQOUC175ZD0X10C26A4000000/
- パーソル総合研究所「働く10,000人の就業・成長定点調査」 https://rc.persol-group.co.jp/thinktank/spe/pgstop/pgs/
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