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カジュアル面談で65%が志望度ダウン──候補者の声から見直す入口の質
とりあえずカジュアルにお話ししませんか?」──ここ数年、採用の入口として急速に広がっているカジュアル面談。スカウト経由、求人応募経由、リファラル経由と、出会いの形は増えました。
けれど、調査会社uloqoが転職経験者934名に聞いた最新調査では、65%が「カジュアル面談で志望度が下がった経験がある」と回答しました。さらに、そのうち85%は「面談の質が高ければ入社の可能性があった」とも答えています。
スカウト送付、求人掲載、面談設定までかけたコストが、1回の面談で失われる──そんな入口が、いま起きているのかもしれません。今日は候補者の声から、わたしたち採用側に何ができるかを一緒に考えてみたいと思います。
候補者の声──カジュアル面談で起きていること
調査では「志望度が下がった面談」の自由記述として、以下のような声が並びました。冒頭の問いかけや会話のトーンよりも、「自社のことをどれだけ自分の言葉で語れるか」を、候補者は思っている以上に見ています。
理解しようとされるのではなく、評価される場に感じた。
「カジュアル」という言葉がついていても、候補者からすれば、それは数ある接点の中の1回。スカウトを受け取って予定を空けて、会社のことを少し調べて臨んだ場で、もし公開情報以下の話しか出てこなかったら──「この会社で働く解像度が一段も上がらなかった」と感じてしまうのも、無理はないかもしれません。
ある候補者の景色を、少しだけ想像してみる
数字だけ眺めていても、なかなか「自分ごと」になりにくいテーマです。少し、ある候補者の景色を一緒に想像してみたいと思います。
調査で、志望度が下がった面談の相手は人事担当者が40.4%で最多、次いで現場のマネージャー・メンバー(36.4%)、経営層・役員(20.1%)。Bさんの景色は決して特殊ではなく、市場のあちこちで起きているのかもしれません。
人事担当者として面談に立つときに難しいのは、「全社の情報を網羅的に知っているわけではない」という前提と、「候補者は現場の話を聞きたい」というニーズの、ちょうど真ん中に立たされることです。わたしたちCoachersも、自社の候補者と話す中で、同じ感覚に何度も出会います。
調査が示した、4つのキーデータ
あらためて、調査全体を俯瞰してみると、カジュアル面談が「採用の入口」として機能しきれていない構図が、いくつかの数字でくっきり浮かびます。
特に目を引くのは、85%が「面談の質が高ければ入社の可能性があった」と答えていること。これは「もう間に合わなかった候補者」ではなく、「あと一歩で間に合っていた候補者」が大半だった、ということでもあります。
採用1人あたりのコストが100万円規模で語られるようになった今、面談1回あたりの「設計の浅さ」で候補者が静かに離脱していることは、想像以上に大きな機会損失になっているのかもしれません。
「カジュアル面談」という言葉には、どこか「ちゃんと準備しなくてもいい場」というニュアンスが、知らず知らずのうちに染み付いてしまっている気がしています。「とりあえず会ってみる」「お互いを知る場」──ふんわりした目的のまま、1回が終わってしまう。けれどその1回は、候補者からすると「会社の解像度を一段上げる場」だったかもしれません。
HRブランディングの観点から見ると、カジュアル面談は採用サイト・スカウト文面・口コミに続く、4つ目のブランド接点です。サイトでは語り切れない「中の人の解像度」を、候補者は面談で確かめにきます。採用サイトの情報設計をどれだけ整えても、面談で「公開情報以下」の話しか出てこないと、候補者の中ではすべての接点が割引されていきます。
面談の質を上げる近道は、面談台本を作ることではなく、「誰が・何を・どの順序で伝えるか」を、面談前にチームで言語化しておくことだと感じています。わたしたちCoachersも、自社の候補者と会う前に「今日Aさんに、どんな景色を持ち帰ってほしいか」を3行で書き出すようにしています。地味ですが、いちばん効きます。
- 株式会社uloqo「【カジュアル面談実態調査】転職者の約3人に2人が、カジュアル面談で志望度を下げた経験あり。採用の入口が、離脱の要因になっている実態が明らかに。」(2026年4月7日) https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000005.000173541.html
- HRzine「カジュアル面談で志望度が下がった経験、3人に1人が何度もあると回答—uloqo調べ」 https://hrzine.jp/news/detail/7699
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