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中途採用の打ち手は「広告出稿」最多、でも “認知のあと” が手薄かもしれません
人手不足倒産が過去最多の442件。中途人材は55.4%の企業が「採りたいのに採れない」と答えるいま、採用がうまくいっている会社の打ち手の最多は、やはり「求人媒体への広告出稿」でした。
求人が「出会いの入口」として主役になるのは、自然なことだと思います。ただ──気になるのは、その「認知してもらったあと」。せっかく見つけてくれた人をどう動かすか、という部分が、意外と手薄になっていないでしょうか。
出稿先を増やす前に、「出会ったあと」を整える。今日は、見落とされがちな”認知後の効果最大化”を一緒に考えてみたいと思います。
「接点をつくる」に偏り、「接点を活かす」が手薄
フォーバルの調査で、「予定数を採用できている」中途採用の企業に取り組みを聞くと、最多は「求人媒体への広告出稿」(50.3%)。出会いの入口として求人が主役になるのは、自然なことだと思います。ただ、同じリストを下まで眺めると、少し気になる偏りが見えてきます。
上位は「広告出稿」「ハローワーク」「エージェント」と、人と出会うための接点づくりが並びます。一方で、見つけてくれた人を動かす側の施策──採用向けwebサイト・コンテンツの充実は24.9%、SNS・動画での情報発信は13.0%と、ぐっと下がります。出会いには手を尽くしているのに、「認知してくれた人をどう動かすか」は、まだ4社に1社、7〜8社に1社という温度感。求人という入口がメインになるのは仕方ないとして、その先の“認知後の効果最大化”が後回しになっていると言えそうです。ちなみに「ロボット・AI等による業務効率化」も11.6%にとどまり、打ち手はまだ「人を集めること」に集中しています。
“認知のあと”を最大化する、4つの接点
求人広告が運んでくれるのは「出会い」までです。その先で候補者の気持ちが動くかどうかは、認知のあとに用意した接点で決まってきます。お金をかけ直す話ではなく、いまある接点を少し設計し直す、というイメージで眺めてみてください。
4つを完璧にそろえる必要はないと思います。ただ、STAGE 1の「出会い」にコストを集中させているうちに、STAGE 2〜4が手つかずのまま、という会社は少なくないかもしれません。認知のあとに小さな空白があるだけで、せっかくの出会いがこぼれてしまう。そこは、たぶん予算より先に見直せる場所です。
「採れない」と感じたとき、つい入口(=出稿量)を増やす方へ意識が向きます。でも今回の数字を眺めていて感じるのは、足りていないのは”認知の量”ではなく、”認知のあとの設計”なのかもしれない、ということでした。9割の求職者がサイトに訪れるデータもあります。せっかく見つけてくれた人を、応募と納得まで運ぶ動線が、思いのほか空いている。
これはまさにHRブランディングが効く領域だと感じています。求人広告の原稿を「業務と条件の一覧」から「ここで働くと何が得られるか」に書き換える。採用サイトの情報設計という視点で、候補者が知りたい順に情報を並べ直す。どれも派手ではないけれど、同じ認知から引き出せる結果が変わってくる、地味で確かな打ち手です。
入口を広げるのは大事。それと同じくらい、「出会ったあと」をていねいに設計する。その両輪がそろったとき、「待ち」が少しずつ「攻め」に変わっていくのかもしれません。今日の求人票を一行書き換えるくらいの距離から、一緒に始めてみませんか。
- フォーバル GDXリサーチ研究所「〈2025年度第4回 中小企業経営実態調査〉人手不足倒産が過去最多に。一方で新卒採用は4割超が『採用予定なし』。」 https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000091.000117855.html
- フォーバル GDXリサーチ研究所「ブルーレポート(2026年5月)」 https://gdx-research.com/wp-content/uploads/2026/04/bluereport_202605.pdf
- 東京商工リサーチ TSRデータインサイト「2025年度『人手不足』倒産」 https://www.tsr-net.co.jp/data/detail/1202275_1527.html
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