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中途採用52.4%が新卒を上回る──採用予定は3年ぶり60.3%へ回復
「今年は採用を増やそう」――そんな空気が、少しずつ戻ってきている気がしています。実際、2026年度に正社員の採用予定がある企業は60.3%と、3年ぶりに6割台へ回復しました。
ただ、その中身をのぞくと景色が少し変わります。採用形態は新卒36.9%に対して中途52.4%。採用の主役は、いつのまにか「中途」に移っているのかもしれません。
採用意欲は戻った。でも正社員の不足感は50.6%のまま続いている。この「戻ったのに、足りない」をどう読むか。今日は一緒に考えてみたいと思います。
2026年度、採用の現在地はどこにあるのか
結論から言うと、企業の採用意欲は「回復」のフェーズに入っています。帝国データバンクの「2026年度の雇用動向に関する企業の意識調査」によれば、正社員の採用予定が「ある」と答えた企業は60.3%。3年ぶりに前年度を上回り、6割台に戻るのは2年ぶりだそうです。背景にあるのは、続く人手不足や退職・高齢化にともなう補充需要に加えて、事業拡大を見据えた“攻めの採用”の動きとされています。
採用予定企業とは、ここでは「2026年度に正社員を採る計画がある」と答えた企業のことです。数字が戻ったことは素直にうれしいニュースですが、裏を返せば同じ人材を狙うライバルも一斉に動き出すということでもあります。回復局面は、母集団の「量」ではなく「質」で差がつきやすい局面なのかもしれません。
新卒と中途、採用の主役はどちらに動いたか
同じ調査で目を引くのが、採用形態の内訳です。「新卒」36.9%に対して「中途」52.4%。中途が新卒を15ポイント以上上回りました。即戦力をすぐに迎えたい、という企業の本音が表れている数字だと感じます。
中途が主役になるということは、採用の勝負どころが「説明会で知ってもらう」より前、応募する・しないを決める一瞬の比較に移るということです。転職を考えている人は、求人や採用サイトを横並びで見比べています。そこで「ここ、ちょっと気になるな」と思ってもらえるかどうか。中途比重が高まるほど、入口での伝え方の重みが増していく気がしています。
「戻ったのに、足りない」をどう読むか
採用意欲が戻った一方で、正社員の人手不足を感じる企業は50.6%(2026年4月時点)。4月としては4年連続で半数を超えています。さらに、非正社員の採用予定は41.2%と3年連続で低下しました。「正社員でしっかり採りたい、でも採りきれない」――この構図が、いまも続いていることがうかがえます。
非正社員に頼る発想が薄れ、正社員という「腰を据えて働いてもらう採用」へ重心が戻っているとも読めます。だとすると、採用にかける1人あたりのコストや期待値は、これまで以上に上がっていきます。「採れた/採れない」だけでなく、「採ったあと活躍してくれるか」までを一続きで設計する姿勢が、回復局面ではより大事になりそうです。
採用予定が60.3%に戻り、中途が52.4%で主役になった――この2つを重ねると、「これから採用が増える、しかもその多くは中途で、同じ人を奪い合う」という状況が見えてきます。追い風だからこそ、競争はむしろ激しくなる局面かもしれません。
こういうときに効いてくるのが、HRブランディング――「うちはどんな会社で、入るとどんな経験ができるのか」を、ぶれずに伝えられているかという土台です。中途の方は応募前に求人や採用サイトを横並びで見比べていますから、求人広告の原稿を一段ていねいに見直すだけでも、伝わり方は変わってくると感じています。
わたしたちCoachersも、日々の採用に追われる一社として同じことを考えています。数字が戻った今こそ、「量を追う」前に「誰に・何を・どう伝えるか」をそろえておく。その小さな準備が、半年後の手応えを左右する気がしています。
今日からできること
- 帝国データバンク「2026年度の雇用動向に関する企業の意識調査」 https://www.tdb.co.jp/report/economic/20260323-employment2026/
- 帝国データバンク「人手不足に対する企業の動向調査(2026年4月)」 https://www.tdb.co.jp/report/economic/20260519-laborshortage202604/
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