求人原稿が作れない採用担当65%──応募が集まる書き方の4ステップ
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求人原稿が作れない採用担当65%──応募が集まる書き方の4ステップ

Branding, 2026.06.28 By 中村 尚人

「うちの求人、ちゃんと出しているのに応募が来ないんです」──そんな声を、わたしたちCoachersもよく耳にします。媒体を増やしたり、掲載期間を延ばしたりしても、思ったほど反応が変わらない。原因がどこにあるのか、つかみきれないまま次の月を迎えてしまう。心当たりのある方も多いのではないでしょうか。

日テレHR総合研究所が2026年6月に実施した「2026人事課題・世論調査」では、人事が最も課題と感じるフェーズは「採用」で26.4%と最多でした。入口の悩みは、いまも採用の中心にあります。

そして、その入口でつまずく一因が「求人原稿」かもしれません。今日は、応募が集まる求人原稿の作り方を、一緒に考えてみたいと思います。

日テレHR総合研究所の2026年6月調査では、人事が最も課題と感じるフェーズは「採用」で26.4%と最多だった。
求人メディア運営の天職市場の調査(2025年1月)では、採用担当者の65.2%が「応募が取れる求人原稿を作れない」と感じていた。
求人原稿は「ターゲットを1人に絞り、求職者が知りたい順に書き、出したあと数字で直す」と、応募の量と質が変わりやすい。

なぜ「応募が来ない」が起きるのか

求人原稿とは、求職者が応募するかどうかを判断する、いちばん最初の接点です。媒体やスカウトでどれだけ露出を増やしても、原稿の中身が「自分に向けて書かれている」と感じられなければ、人はそのまま通り過ぎてしまいます。

天職市場が2025年1月に行った求人原稿作成の実態調査(回答132件)では、「応募が取れる求人を作れない」と感じる採用担当者が65.2%にのぼりました。原稿づくりは、多くの担当者にとって手応えのつかみにくい作業になっているようです。同じ調査は求人メディア運営会社によるものなので数字は割り引いて見たいところですが、「入口でつまずいている」という実感そのものは、冒頭の人事課題調査とも重なります。

KEY METRIC
65.2%
作れないと実感
「応募が取れる求人を作れない」65.2%
同じ調査では「ターゲット人材に沿った原稿づくりが難しい」が53.8%、「何を書くべきか分からない」が27.3%。露出より前の、原稿そのものに悩みが集中していることが見えてきます。
出典:天職市場「求人原稿作成についての実態調査」(2025年1月実施・n=132)

「来ない求人」と「選ばれる求人」は何が違うのか

応募が集まりにくい求人原稿には、ひとつの共通点があるように感じています。それは「誰にでも当てはまるように書かれている」こと。間口を広げたつもりが、結果として誰の心にも刺さらない原稿になってしまう、というすれ違いです。先ほどの調査で「ターゲットに沿った原稿が難しい」が53.8%だったのも、ここに関係していそうです。

COMPARISON
応募が来ない求人
「みんな向け」の原稿
条件を羅列し、魅力は「アットホーム」「成長できる」など抽象的。誰に来てほしいかが見えず、読み手は自分ごとにできない。
選ばれる求人
「あなた向け」の原稿
特定の1人を思い浮かべ、仕事の中身・一緒に働く人・待遇・応募後の流れまで具体的に。読み手が自分の働く姿を想像できる。

「みんな向け」を「あなた向け」に変える。言葉にすると単純ですが、ここが応募数と応募の質を同時に動かす分岐点だと感じています。では、具体的にどう組み立てればよいのか。次の4ステップで整理してみます。

応募が集まる求人原稿、4つのステップ

STAGE FLOW
STAGE 1ターゲットを「1人」に絞る
「どんな経験・状況の人に来てほしいか」を、実在の社員を思い浮かべるくらい具体的に書き出します。年齢や職種だけでなく、いまどんな不満を抱えて転職を考えていそうか、まで言葉にするのがコツです。
 
STAGE 2求職者が知りたい順に並べる
仕事内容・勤務地・給与や待遇・一緒に働く人や職場の雰囲気は、求職者が特に確かめたい情報です。自社が言いたい順ではなく、相手が知りたい順に、欠けなく書くことを意識します。
 
STAGE 3「ここにしかない理由」を1つ立てる
他社でも言えることは、魅力になりません。「この会社・この職場ならでは」を1つだけ選び、事実ベースで言い切ります。盛らずに、けれど具体的に。1点に絞るほど伝わりやすくなります。
 
STAGE 4出して終わりにせず、数字で直す
表示数・クリック・応募・選考通過を見て、どこで離脱しているかを確認し、1か所ずつ直します。前述の調査でも「検証・改善に手が回らない」が23.5%。小さくても回し続けることが効いてきます。

特別な才能が要る作業ではありません。「誰に・何を・どんな順で伝えるか」を決め、出したあとに直す。この地道な流れを持てるかどうかが、応募の景色を少しずつ変えていくのだと思います。

C
Coachers編集部
HRブランディングの観点から

求人原稿は、いちばん多くの候補者の目に触れる「会社の入口」です。ここでどんな言葉を選ぶかは、そのまま「自社が誰と働きたいと考えているか」というメッセージになります。条件の羅列で終わってしまうと、その意思は伝わりません。

わたしたちCoachersは、これをHRブランディングの出発点だと捉えています。採用サイトや動画に手をかける前に、まず求人原稿のターゲットと「ここにしかない理由」を1行で言えるか。そこが定まると、後ろにつながる発信もぶれにくくなります。求人原稿を一度ターゲット目線で読み直すだけでも、見直しの糸口は見つかるはずです。

いまは候補者が生成AIや検索で企業研究をする時代です。求人原稿に書いた言葉は、求職者本人だけでなく、その先のAIにも読まれていきます。だからこそ、誇張ではなく具体で、自社の輪郭をていねいに描いておきたいですね。

ACTIONS
いまの求人原稿を「1人」に向けて読み直す
来てほしい人を1人だけ思い浮かべ、その人に響く内容になっているかを確認します。当てはまらない言葉は思い切って削ってみましょう。
 
「ここにしかない理由」を1行で書いてみる
他社でも言えることを消していくと、自社ならではが残ります。事実ベースで1つに絞ると、原稿の軸ができます。
 
「見る数字」を1つ決める
表示・クリック・応募のどれを今月の指標にするかを決めます。1つでも追うと、次にどこを直すかが見えてきます。

FAQ
Q
応募が来ないのは、媒体が悪いからでは?
A
媒体の相性もありますが、それ以前に原稿の問題も大きいようです。天職市場の調査では65.2%が「応募が取れる求人を作れない」と回答しています。まず原稿を見直すと、同じ媒体でも反応が変わることがあります。
 
Q
求人原稿で、最初に直すべきはどこ?
A
まずはターゲットを1人に絞ることです。同調査でも「ターゲット人材に沿った原稿づくりが難しい」が53.8%でした。来てほしい人を具体化すると、何を書き、何を削るかの判断がしやすくなります。
 
Q
何を書けば応募が増えやすい?
A
求職者が確かめたい仕事内容・勤務地・給与や待遇・職場の雰囲気を、欠けなく具体的に書くことです。あわせて応募後の流れまで示すと、不安が減って一歩を踏み出しやすくなります。
 

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中村 尚人

中村 尚人 取締役 / ディレクター

新卒で株式会社日立製作所に入社。2021年にCoachers立ち上げメンバーとして参画。採用関連のクリエイティブやマーケティングの戦略設計、ディレクションを担当。

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