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カジュアル面談で志望度が下がった転職者65%──”公開情報以下”にしない4ステップ
「まずは気軽に、カジュアルにお話ししませんか」——選考のいちばん手前に置いたはずのその場が、実は人がいちばん減っている場所かもしれない、というデータがあります。
採用支援を手がける株式会社uloqoが2026年2月に実施した調査では、カジュアル面談を受けた転職経験者934名のうち、面談のあとに志望度が「下がった」経験がある人が65.0%。しかも志望度が下がった面談の約66%は、話された内容が「公開情報以下」だったといいます。
気軽な場なのに、なぜ気持ちが冷めてしまうのか。そして同じ調査には、少しほっとする数字も並んでいます。今日はそこを一緒に見てみたいと思います。
出典:株式会社uloqo「カジュアル面談実態調査」(2026年2月19〜28日実施・インターネット調査・過去に転職経験のある20〜70代の男女934名)
カジュアル面談で、いま何が起きているのでしょうか
結論から言うと、「感じが悪かったから冷めた」わけではなさそうです。カジュアル面談とは、選考の合否をつけずに企業と候補者が情報を交換する場のこと。その場で候補者ががっかりしていた理由の中心は、態度ではなく中身の深さでした。
株式会社uloqoの調査では、志望度が下がったと答えた人は65.0%。そのうち33.0%は「何度も経験がある」と回答しています。そして志望度が下がった面談の約66%は、話された内容が「公開情報以下」だったといいます。つまり候補者から見ると、わざわざ時間をつくって話を聞いたのに、採用サイトや求人票を読めば分かることしか出てこなかった、ということになります。
ちなみにこの調査は2026年2月の実施で、半年近く前の数字です。市場の空気はこの間にも動いていますから、割合そのものは今なら少し違うかもしれません。ただ「公開情報以下の話しか出てこない場でがっかりする」という反応自体は、時期にあまり左右されない気がしています。
もうひとつ、少しほっとする数字も添えておきます。志望度が下がったと答えた人のうち85.0%が、「面談の質が高く、現在の課題まで深く話せていたら入社の可能性はあった」と回答しています(「可能性はあった」53.2%+「非常に高かった」31.8%)。一度冷めたら終わり、という話ではなく、設計しだいで戻せる幅がかなり大きいということですよね。
志望度が下がる面談と、上がる面談は何が違うのか
同じ「カジュアル面談」という名前でも、中身は大きく2つの軸で分かれます。ひとつは話す情報の深さ(公開情報の範囲か、現場の解像度まで開くか)。もうひとつは場の向き(こちらが見極める場か、お互いに理解し合う場か)。並べてみると、うまくいかない面談の位置が見えてきます。
面談相手の内訳を見ると、人事担当者が40.4%、現場のマネージャー・メンバーが36.4%、経営層・役員が20.1%。誰が出るかが正解を決めるというより、「その人しか話せないこと」を一つ持って行けているかのほうが効いていそうです。人事なら選考プロセスと配属の考え方、現場なら実際の一日と直近の失敗、経営層なら数年先の絵。役割ごとに、公開情報のひとつ下があります。
明日の面談から変えられる4ステップ
やることを増やす話ではありません。順番と、持ち込む材料を1つ決めるだけでも、候補者から見た景色はかなり変わります。
この調査を読んでいて、少し不思議な構造だなと感じました。カジュアル面談は「まだ選考ではない」から気楽な場のはずなのに、気楽であるがゆえに、いちばん準備が薄くなりやすい。一次面接には評価シートも想定質問もあるのに、その手前の場だけ、担当者の力量に丸投げされていることが少なくありません。わたしたちCoachersも、気づけば「とりあえずお話ししましょう」で予定を入れてしまうことがあります。
御社の面談に来る候補者は、たいてい仕事帰りか昼休みに、30〜60分を差し出しています。その人にとって、面談は「情報を仕入れる投資」です。だから終わったあとに残るのは、感じがよかったかどうかより「自分の判断材料は増えたか」の一点かもしれません。今回の調査で「理解しようとされるのではなく、評価される場に感じた」という声が挙がっていたのも、その延長線上にある気がします。
わたしたちが現場で聞くのも、「悪くなかったけど、特に新しい話はなかったので」という静かな理由です。強い不満ではないぶん、企業側には届きません。逆に言えば、公開情報のひとつ下を1つ持って行くだけで、その静かな離脱はかなり減らせるのではないかと考えています。
そしてもう一段引くと、これは面談だけの問題ではないのだと思います。面談で「これは書いていないんですが」と話している内容は、そのまま求人広告や採用サイトに載せられる材料です。1人に話せば1人にしか届きませんが、書けば次から全員に届きます。HRブランディングの視点で見ると、カジュアル面談は選考の入口であると同時に、自社の言葉が足りていない場所を教えてくれる場でもあります。
面談後に「これは書いていなかったな」と思った話をメモに残しておく。それを月に一度まとめて求人票や採用サイトに戻す。地味ですが、面談の質と募集原稿の質が同時に上がっていく、いい循環になります。
- 株式会社uloqo「【カジュアル面談実態調査】転職者の約3人に2人が、カジュアル面談で志望度を下げた経験あり。採用の入口が、離脱の要因になっている実態が明らかに。」(2026年4月7日) https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000005.000173541.html
- HRzine「カジュアル面談で志望度が下がった経験、3人に1人が何度もあると回答—uloqo調べ」 https://hrzine.jp/news/detail/7699
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