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採用代行の費用相場、中央値は月40〜60万円──見積もり前に分ける業務範囲表

採用代行の費用相場、中央値は月40〜60万円──見積もり前に分ける業務範囲表

採用代行の費用を調べると、「月10万〜20万円」という相場がよく出てきます。スマートキャンプ(BOXIL)が2025年11〜12月に、採用代行の導入に関わった342人へ行った調査でも、月額費用は「10万〜20万円未満」が最も多い層でした。

ところが同じ調査で、月額の中央値は40万〜60万円未満の層にあります。月100万円以上を払っている人も、あわせて2割いました。いちばん多い価格帯と真ん中の値が、これだけ離れているのです。

差を生むのは、業者の良し悪しより「どこまで任せるか」です。この記事では、採用代行の費用の分布と料金体系の違い、そして見積もりを取る前に社内で作っておく業務範囲表を紹介します。

採用代行の費用相場は、月額いくらか?

採用代行の月額費用は、導入に関わった人の回答で「10万〜20万円未満」が最多の18.8%、中央値は「40万〜60万円未満」の層です。

採用代行(RPO)とは、求人の掲載や応募者への連絡、面接の日程調整など、採用の実務の一部または全部を外部に任せるサービスです。

採用代行の月額費用の分布。10〜20万円未満が18.8%で最多、中央値は40〜60万円未満の層

「わからない」と答えた17人を除いた325人の分布です。

20万円未満の回答は合わせて37.2%。残りの6割強は月20万円以上を払っており、100万円以上の層も合計で20.0%あります。

初期費用も同じ形です。最多は「5万〜10万円未満」の17.7%ですが、中央値は「20万〜40万円未満」の層にあります。

「最多層」は、いちばん回答が集まった価格帯のことで、真ん中の値ではありません。相場の記事で見かける金額を予算に置くと、半数より下の水準を見ていることになります。

なお、回答者の会社規模や採用人数は公表されておらず、大きな契約も含む分布です。自社の金額がどこに来るかは、次に見る業務範囲で決まります。

採用代行の費用の差は、何で決まるのか?

採用代行の費用の差は、主に任せる業務の範囲と、月にどれだけ稼働してもらうかで決まります。

調査を行ったBOXILも、金額の高低はサービスの良し悪しではなく、委託する領域の違いによるものだと説明しています。任せる業務は、大きく3つの層に分けて考えると整理しやすくなります。

  • 事務の代行:応募者への連絡、面接の日程調整、合否の連絡
  • 母集団づくり:求人票の作成、求人媒体の運用、スカウトの送信
  • 設計:採用要件や採用計画、選考の流れの設計

料金体系は、月額固定(時間を固定する契約を含む)・従量課金・成果報酬の3つが中心です。同じ調査(複数回答・336人)では、月額固定が217人、従量課金が216人、成果報酬が104人でした。

1人あたりの選択数は平均1.57で、複数の料金体系を組み合わせて契約している人も少なくないことがうかがえます。

年間の稼働期間は「3か月」が20.7%で最も多く、「12か月」は6.9%でした。通年ではなく、採用が集中する時期に絞って使う形も多いと読めます。

採用代行の見積もりを取る前に、何を決めておくか?

採用代行の見積もりを取る前に、自社でやる業務と任せる業務を1枚の表に分けておくと、業者ごとの金額を同じ条件で比べられます。

月額だけを並べると、片方は日程調整まで、もう片方はスカウト送信まで含む、ということが起こります。範囲のそろっていない見積もりは、安いほうが得とは限りません。

表には、任せるかどうかに加えて、月の量や期限も書いておきます。業者が稼働時間を見積もりやすくなり、金額の根拠も聞きやすくなります。

例:業務範囲表(経理1人・営業2人を採る会社)

① 採用要件と求める人物像:自社(社長と営業部長で決める)
② 求人票の作成と媒体の運用:任せる(掲載中の求人媒体2つ)
③ スカウトの送信:任せる(月100通まで)
④ 応募者への一次連絡と日程調整:任せる(応募から24時間以内に連絡)
⑤ 面接と合否の判断:自社
⑥ 内定後の連絡と入社までの接点:自社

架空の会社の記入例です。業者が変わっても、同じ表を渡して見積もりを取ります。

Coachers編集部の考察

採用代行の費用を比べるとき、どうしても月額の安さに目が行きます。けれど本当に比べたいのは、その金額で社内のどの時間が戻り、候補者とのやりとりの質を保てるかです。

任せる業務は、求人票→応募→面談→内定→入社と続く候補者体験の途中に入ります。とくに応募直後の連絡や日程調整は、候補者が会社と初めてやりとりする場面です。

任せるなら、連絡の速さや文面の調子を自社の他の接点とそろえておくと、体験が途中で途切れません。

求職者目線

応募した候補者から見ると、連絡をくれる担当が社内の人か外部の人かは、ほとんど区別がつかないかもしれません。届いた一通の速さと丁寧さが、そのまま「この会社の対応」として受け取られると考えておくほうが安全です。

だからこそ、業務範囲表で⑤⑥のように候補者の決断に近い場面を自社に残すのか、任せるのかを、見積もりの前に社内で話し合っておく価値があります。

今日からできる3つ

  1. 要件決めから入社までの採用業務を書き出す
    業務を順に並べ、自社でやるか任せるかを1行ずつ決めます。費用の差は委託する範囲で生まれるため、範囲がそろって初めて見積もりを比べられます。
  2. 任せる業務ごとに月の量を数える
    応募数、スカウトの通数、面接の回数を、直近の実績から書き込みます。量が分からないと、業者は稼働時間を多めに見込むしかなく、見積もりの幅が広がります。
  3. 同じ表を渡して2社以上から見積もりを取る
    料金体系は月額固定・従量課金・成果報酬に分かれ、組み合わせもあります。契約したい期間の総額にそろえて比べると、月額の見かけの安さに引っ張られません。

よくある質問

Q. 採用代行と人材紹介は、費用の払い方がどう違いますか?

人材紹介は、採用が決まったときに手数料を払う成功報酬型が中心です。採用代行は、任せる期間や業務量に対して払う月額固定や従量課金が中心で、採用が決まらなくても費用がかかります。成果報酬型の採用代行もあります。

Q. 採用代行に募集を任せるとき、手続きは必要ですか?

自社の社員以外に報酬を払って労働者の募集に従事させる場合、職業安定法では厚生労働大臣(または都道府県労働局長)の許可が、報酬を払わない場合は届出が必要とされています(委託募集)。任せる業務によって扱いが変わるため、契約前に業者へ確認しておくと安心です。

あわせて読みたい

出典

BOXIL(スマートキャンプ株式会社)「採用代行サービス(RPO)の費用調査」調査2025年11月25日〜12月2日・RPOの導入に関わった20〜60代342人・2026年6月4日更新・2026年10月10日確認 boxil.jp

佐賀労働局「委託募集について」(職業安定法第36条) jsite.mhlw.go.jp

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